【予備自衛官×自衛隊#3】即応予備自衛官 Ready Reserve−すぐ行きます!


予備自衛官。

普段は会社員や自営業者として働いている方が、必要なときには自衛官(軍人)となって働く仕組みです。

その予備自衛官という仕組みの中のひとつに「即応予備自衛官」があります。

今回は、予備自衛官等制度の中の即応予備自衛官について、なり方から訓練、仕事、給料など、即応予備自衛官のありのままを見ていきます。

※この記事は、予備自衛官や即応予備自衛官、予備自衛官補になりたい方向けの記事です。「予備自になりたいけれどどういう仕事?」「興味はあるけれど知らなくて不安」という方にとって有用な記事にしていと思っています。

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すぐにわかる!即応予備自衛官ナビ


即応予備自衛官(そくおうよびじえいかん)とは、戦闘や災害などの有事の時に招集を受けて自衛官になる仕組みです。

普段は会社員や自営業、フリーランスとして働いている方が、必要なときだけ自衛官に変身します。(ウルトラマンみたいな感じです、ウルトラマンも必要なときだけ変身しますから)

普段はフルタイムの自衛官じゃないけれど、必要なときにはフルタイムの自衛官になる!というパートタイムの自衛官という感じです。

どんなお仕事?


パートタイム自衛官のひとつである即応予備自衛官です。具体的にはどういうお仕事をしているのでしょうか?実践では…

・戦闘など作戦行動をすること(防衛招集)
・災害派遣などの災害対応をすること(災害等招集)
・治安状況が危ない時に対応すること(治安招集)
・有事のときの国民保護に対応すること(国民保護等招集)

です。こういった招集がないときは訓練を受けています。

オススメな人


・災害派遣など社会貢献をしたい方
・陸上自衛隊の元自衛官の方で、もう一度、陸上自衛隊に関わりたい方

試験ガイド−即応予備自衛官


即応予備自衛官になりたい!という方にとっての関門は応募資格と採用選考です。

まずは応募資格について。即応予備自衛官に応募できる人は

1 自衛官として働いた期間が1年以上(自衛官候補生の期間を含む)
2 自衛隊を退職してから1年未満
3 元陸上自衛官 or 陸上自衛隊の予備自衛官(予備自衛官補から予備自衛官になった人除く)

4 階級ごとに設けられた基準年齢未満

です。1から4すべてをクリアする必要があります。

4の「階級ごとに設けられた基準年齢未満」については・・・・

2等陸尉から1等陸曹 → 51歳未満
2等陸曹から3等陸曹 → 50歳未満
陸士長から1等陸士  → 32歳未満

となっています。

次は採用選考。即応予備自衛官の試験は選考です。即応予備自衛官になりたいです!と志願すると、自衛隊での勤務状況など(元自衛官や予備自衛官しかなれないため)を見て採用するかどうか?を決めます。

なりたい!という意思表示はできますが、採用されるかは組織次第、会社と同じです。

即応予備自衛官の試験、合格など


いろいろと条件のある即応予備自衛官ですが、採用試験などはあるのでしょうか?ズバリ言うわよ!

採用試験ではなく選考です。

基本的に元自衛官を採用対象にした仕組みなので筆記試験を行うことなく、選考で採用かどうかを決めます。同じ予備自衛官の仕組みである予備自衛官補は採用試験(筆記など)はありますが、一度は自衛隊の採用試験を通過している(だから元自衛官です)からか、筆記試験などはありません。(ただし身体検査はあります)

となると、自衛隊での勤務状況など過去のことで判断される(選考)と思いますので、自衛隊退職後に即応予備自衛官になろう!と考えている方は、退職前の働き方はちょっと考えたみるほうがいいかもしれません。

合格発表については本人あての「採用通知」(採用しましたよ!という辞令書)が届けられます。自衛隊の採用試験でみられる掲示板での標示などはありません。

給料ー即応予備自衛官とお金


即応予備自衛官には「給料」が支給されます。とはいっても一般的な意味での給料(労働の対価としての給料)ではなく、手当としてお金が支給されています。

即応予備自衛官に支給される手当には…

1 即応予備自衛官手当 → 16,000円(月額)
2 訓練招集手当    → 14,200円から10,400円(日額)
3 勤続報奨金     → 120,000円

があります。

1の即応予備自衛官手当は即応予備自衛官であることへの手当、2の訓練招集手当は訓練に参加したことへの手当、3の勤続報奨金は3年間(1任期。とうことは年額4万円)を勤め上げたことへの報酬です。

2の訓練招集手当は階級ごとに金額が違います。

2等陸尉 → 14200円
3等陸尉 → 13700円
准陸尉・陸曹長・1等陸曹 → 13200円
2等陸曹 → 12600円
3等陸曹 → 11300円
陸士長・1等陸士 → 10400円

3等陸曹の即応予備自衛官を例に見てみましょう。(年額でみます)

 192000円(即応予備自衛官手当12ヶ月)
+339000円(30日の訓練にすべて参加)

531000円(年額)

となります。

※お金以外のものとしては訓練に行くときの交通費、訓練中の戦闘服や食事などの支給かあります。

即応予備自衛官の教育訓練


即応予備自衛官は他の予備自衛官の仕組みとちょっと違いがあります。それは「第一線の部隊と一緒に行動して作戦する」ことです。

予備自衛官の仕組みでの即応予備自衛官などの役割をみてみると…

即応予備自衛官 → 第一線の部隊に配属された作戦
予備自衛官   → 基地の警備など
予備自衛官補  → 自衛隊の訓練を受けること

となっています。即応予備自衛官はこの役割から訓練が長めに設定されています。期間としては年間30日、約一ヶ月の日にちを訓練に使用します。ちなみに予備自衛官は年間5日です。

予備自衛官と比べて6倍の日にちを使って行う訓練です。その訓練は個人向けと部隊(集団)向けの訓練があり、あわせて年間30日の訓練を受けることになります。

個人向けの訓練としては、射撃や格闘訓練、部隊向けの訓練としては陣地攻撃や迫撃砲などの訓練があります。

山田さん、受験する!ー具体的に見てみよう


実家が酒屋さんを営む山田さん(24)。22歳の時に陸上自衛隊に入りましたが、23歳2ヶ月のときに家業を次ぐために退職(退職時は陸士長)しました。その後は自衛隊に関わることなく生活していましたが、震災での自衛隊の活動をみて「俺ももう一回、自衛隊で仕事をしてみよう」と思いました。

自衛官としての勤務期間 1年2ヶ月 ok
自衛隊を退職してからの期間 1年未満 ok
元陸上自衛官 ok
陸士長のため32歳未満 ok

こちらは採用される場合です。逆に不採用という場合も見てみましょう。

陸上自衛隊を退職してから10年経った山田さん → NG(退職してから1年未満が条件)
陸上自衛隊を8ヶ月で退職した山田さん  → NG(1年以上の勤務が条件)
勤務期間と退職してからの期間ok、でも年齢が34歳の山田さん → NG(階級ごとの採用年齢)

※予備自衛官補から予備自衛官になった方は即応予備自衛官になれません。

けっこう大変な即応予備自衛官


即応予備自衛官のお仕事、採用選考、応募条件、訓練やお金などでした。どうでしょうか?けっこう大変な仕事かと思いませんか?

・普段の仕事の休みの時を使って年間30日の訓練に参加する。
・有事の際は第一線部隊と一緒に行動する。

などです。

実際の問題として、即応予備自衛官の数は年を経るごとに少なくなってきています。

・即応予備自衛官、減少の一途 有事・災害時に活動参加:朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/ASJ5075MSJ50UTIL065.html

こちらの記事では即応予備自衛官が減少していること、即応予備自衛官は6335人(04年度)から減り続け、2014年度には4875人となっていること、などに触れています。

自衛隊を退職した後に再就職した会社の理解、上司や同僚の理解、自衛隊側の期待などいろいろなことが即応予備自衛官本人にふりかかってくるので、本当に大変だと思います。

周囲の人から見れば「なんで辞めたところに、また仕事にいってんの?辞めたんでしょ(^_^;)」、「仕事を回される俺のことも考えてくれよ、迷惑だ!」、「俺はこの会社一筋!忠誠はひとつ!おまえは二足のわらじかよ(だったら俺が上だね)」という人もいるかもしれません。

防衛省としても訓練を土日メインにするなどの措置をしていますが減少に歯止めがかからないとしています。

大変なことは事実、即応予備自衛官本人への負担が大きいのが現状です。そうであっても訓練に参加し、東日本大震災や熊本自身のときの招集に応じている即応予備自衛官の方々もいます。(あくまでも参加するか、招集に応じるかは本人の意志となっています)

普段は自衛官でなくても、必要とされるとき、求められた時、助けを求めている人のために自衛官に変身する!即応予備自衛官でした。

以上、うさぎの耳(@usaginomimi)でした!m(_ _)m

※追伸
文章が多くなるため、書ききれなかったことをまとめて書きます。

・即応予備自衛官の階級は採用時に指定されます。
・定年があります(51歳から50歳未満)
・即応予備自衛官を雇用している企業にも年間51万円の手当が支給されます(条件あり)
・即応予備自衛官が自営業者の場合は上記の手当(雇用企業給付金)はでません。

※この動画は 陸上自衛隊 広報チャンネル さんの投稿です。ありがとうございます。


※同上 


【うさぎの耳的な今日のポイント】

  • 即応予備自衛官という仕組みがあります。

  • 即応予備自衛官は常備役の自衛官と一緒に作戦行動をします。

  • 大変なことは事実です。

  • 重要な仕組みですが問題点が多いです。


【関連リンク(註)】
・陸上自衛隊:予備自衛官制度
http://www.mod.go.jp/gsdf/reserve/

予備自衛官という仕組みについて、説明や動画があります。

・“チホン”のすべてがわかる!地方協力本部ポータルサイト:自衛官募集ホームページ
http://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/chihon/index.html

即応予備自衛官になりたい!訓練のことで困った!という時に助けてくれるのが地方協力本部です。

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