【自衛隊×採用試験】防大生(防衛大学校学生)ー陸海空自衛隊の上級幹部へ


大学。

学問や研究などを専攻する高等教育機関です。

自衛隊や軍隊でも指揮や戦い方、科学や技術分野での高等教育をするための学校を持っています。

今回は士官学校としての役割を持つ、自衛隊の大学、防衛大学校の試験です。

※この記事は、自衛隊に入りたい!けれど入り方(採用試験)が分からない…という方のために書いています。自衛隊がしている採用試験の内容、試験そのもの、働き方などを紹介している記事です。

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※ブログ記事の元になる記事とリンク先は【関連リンク】に記載しています。
※記事中にある動画を再生する場合,音量にはご注意ください。
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すぐに分かる!防衛大学校学生ナビ


防衛大学校学生(ぼうえいだいがっこうがくせい)とは、陸海空自衛隊の将来の幹部自衛官として働くための訓練をしている学校、防衛大学校の学生になるための採用試験です。

採用試験というよりも入試というほうがしっくりくる試験です。

防衛大学校は、将来の陸海空自衛官になりたい人を4年間にわたってしっかりと訓練する学校です。その授業は国際政治や教養など一般的な大学でも行っているものから、体育や戦史教育、戦術など自衛隊らしい科目まであります。

どんなお仕事?


・学業に励んでもらいます。
・将来的には陸海空自衛隊の幹部として仕事をしてくれることが期待されています。

防衛大学校学生ですから学業に専念してもらいます。防衛大学校での学習で得られた知識や作られた知恵は、陸海空自衛隊の幹部自衛官として働くための必要最低限のものですから、しっかりと学ばれることが期待されています。

一般的に教育について表現される「知育・徳育・体育」ということでは、防衛大学校も他の大学とは変わりません。

オススメな人


・陸海空自衛隊の幹部自衛官として働きたい人
・陸海空自衛隊で高位の階級に就きたい人
・部隊の指揮官として任務を行いたい人
・パイロットになりたい人

防衛大学校に入学されて卒業された方に期待されるのは指揮官としての役割です。幕僚監部や司令部、各部隊での指揮官としての仕事することが求められています。

防大生になるための3つの方法


将来の指揮官として学習する防大生ですが、そんな防大生になるには3つの方法があります。その方法は…

1 推薦採用
2 総合選抜採用
3 一般採用

です。推薦採用は一般的な推薦入学のこと、総合選抜はボランティア活動やスポーツなどで得られた倫理観や実践的な力で防衛大学校に入ること、一般採用は一般的な試験(ペーパーテストなど)を受けて防衛大学校に入るものです。

これらの3つの方法で受験して、合格すれば防衛大学校の学生になることができます。

試験ガイド-防衛大学校学生


ここからは3つの方法を具体的に見ていきます。それぞれに試験内容や受験資格、併願ができるか?などが違っているので注意されてください。

・応募できる人(年齢制限など)

【推薦採用】
1 18歳以上21歳未満の人(平成7年4月2日から平成10年4月1日の間に生まれた方)で
2 人物・健康ともに優れていること
3 将来、幹部自衛官になることに強い意志を持っていること
4 高等学校又は中等教育学校(外国の高等学校等を含む。)を卒業したか、平成28年3月に卒業見込みの人
5 成績優秀で生徒会活動又は部活動等において顕著な指導力を発揮した実績がある人で
6 高等学校長又は中等教育学校長が推薦する人

年齢(1) + 人物・健康優秀(2) + 幹部自衛官への意志(3) + 高校等卒業か見込み(4) + 成績優秀(5) + 生徒会や部活で指導力があった(5) + 校長の推薦(6)

すべてに該当する必要があります。

【総合選抜採用】
1 18歳以上21歳未満の人(平成7年4月2日から平成10年4月1日までの間に生まれた方)
2 志操健全、身体強健な者のうちで
3 合格した場合 には、防衛大学校への入校を確約できる人
4  高等学校卒業者又は中等教育学校卒業者(平成28年3月での見込みの人を含む)   
5 高校等と同等以上の学力があると文部科学大臣が認めた人(平成28年3月31日までにこれに該当する見 込みのある者を人む。)
6 高等専門学校第3学年次修了者(平成28年3月に修了見込みの人を含む。)

年齢(1) + 志操健全で体が丈夫(2) + 合格した場合には防大に必ず入ることが約束できる(3)(高校等卒業か見込みの人(4)・高校等と同等の学力のある人(5)・高専3年生修了の人(6))

すべてに該当する必要があります。なお総合選抜採用は現職の自衛官が受験することもできます。この場合はその方が23歳未満であることが条件です。


【一般採用】
1 18歳以上21歳未満の人(平成7年4月2日から平成10年4月1日までの間に生まれた方)
2 志操健全、身体強健
3  高等学校卒業者又は中等教育学校卒業者(平成28年3月での見込みの人を含む)   
4 高校等と同等以上の学力があると文部科学大臣が認めた人(平成28年3月31日までにこれに該当する見込みのある人を含む。)
5 高等専門学校第3学年次修了者(平成28年3月に修了見込みの人を含む。)

年齢(1) + 志操健全で体が丈夫(2) + (高校等卒業か見込みの人(3)・高校等と同等の学力のある人(4)・高専3年生修了の人(5))

すべてに該当する必要があります。一般採用は前期と後期の2回の試験があります。なお一般採用は現職の自衛官が受験することもできます。この場合はその方が23歳未満であることが条件です。

※※Attention!※※
すべての採用の年齢の基準日は平成28年4月1日時点です。3月31日に22歳、現職自衛官の場合は24歳になる場合は受験できません。

外国の高等学校等を卒業した方(見込みを含む)の応募資格は防衛大学校か自衛隊地方協力本部 へ問い合わせてください。

・応募できる期間

推薦採用:平成27年9月5日(土)から同年9月9日(水)まで(締切日必着)
総合選抜:平成27年9月5日(土)から同年9月9日(水)まで(締切日必着)
一般前期:平成27年9月5日(土)から同年9月30日(水)まで(締切日必着)
一般後期:平成28年1月20日(水)から同年1月29日(金)まで(締切日必着)

・募集している人数

【推薦採用】
☆人文・社会科学専攻 約20名(うち女子約5名)
☆理 工 学 専 攻 約80名(うち女子約5名) 

【総合選抜採用】
☆ 人文・社会科学専攻及び理工学専攻合わせて 約40名(うち女子若干名)

合格者が募集人員に満たない場合、その欠員は一般採用試験の合格者の中から補います。  

【一般採用】
☆前期 
 人文・社会科学専攻 約 65名(うち女子約15名)   
 理 工 学 専 攻 約235名(うち女子約15名)

☆後期
 人文・社会科学専攻 約10名(うち女子若干名)
 理 工 学 専 攻 約30名(うち女子若干名)

・試験科目

【推薦採用】
☆学力試験
人文・社会科学専攻を受験される場合は英語と小論文
理工学専攻を受験される場合は英語・数学・理科(物理・化学)

試験の内容は…

コミュニケーション英語 Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ 英語表現Ⅰ・Ⅱ(人文社会科学、理工学共通)
数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ 数学A・B   物理基礎・物理 化学基礎・化学(理工学のみ)

☆面接試験
☆身体検査(体力測定ではありません)

【総合選抜採用】
☆学力試験(一次試験)
人文・社会科学専攻を受験される場合は英語と小論文
理工学専攻を受験される場合は英語、数学、理科(物理・化学)

コミュニケーション英語 Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ 英語表現Ⅰ・Ⅱ(人文社会科学、理工学共通)
数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ 数学A・B   物理基礎・物理 化学基礎・化学(理工学のみ)

☆適応能力試験(2次試験。以下同じ):防大に宿泊して集団生活への適応能力を見ます。
☆問題解決能力試験:チームで課題をどう解決するかを評価します。
☆基礎体力試験:体力測定(50m走、立ち幅とび、ソフトボール投げなど)をします。
☆面接試験
☆身体検査(身長や体重などを計測して基準に該当するかを測ります)

【一般採用】
☆学力試験(1次試験)
☆面接試験(2次試験)
☆身体検査(2次試験)

前期日程の学力試験は…

人文・社会科学専攻の場合は英語、国語、そして数学・社会より1科目選択

コミュニケーション英語 Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ  英語表現Ⅰ・Ⅱ  国語総合  現代文A・B  古典A・B
数学Ⅰ・Ⅱ  数学A・B 倫理 政治経済 日本史B 世界史B 地理B

理工学専攻:英語、数学、そして理科(物理・化学より1科目選択)

コミュニケーション英語 Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ  英語表現Ⅰ・Ⅱ 数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ  数学A・B   物理基礎・物理 化学基礎・化学


後期日程の学力試験は…

人文・社会科学専攻の場合は英語、数学、国語

コミュニケーション英語 Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ  英語表現Ⅰ・Ⅱ  数学Ⅰ・Ⅱ  数学A・B  国語総合  現代文A・B  古典A・B

理工学専攻の場合は英語、数学、国語

コミュニケーション英語 Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ  英語表現Ⅰ・Ⅱ  数学Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ  数学A・B  国語総合  現代文A・B

・試験日(試験時期)

推薦採用:平成27年9月26日(土)及び同年9月27日(日) 
総合選抜:1次は平成27年9月26日(土) 2次は平成27年10月31日(土)から同年11月1日(日)
一般採用(前期):1次は平成27年11月7日から8日 2次は平成27年12月8日から12日のうちの一日
一般採用(後期):1次は平成28年2月20日 2次は平成28年3月11日

・合格発表(発表時期や発表方法)

【合格発表の日】
推薦採用:平成27年10月30日(金)
総合選抜:1次は平成27年10月16日(金) 2次は平成27年11月27日(金)
一般採用(前期):1次は平成27年11月27日(金)  2次は平成28年1月19日(火)
一般採用(後期):1次は平成28年3月4日(金) 2次は3月18日(金)

【合格発表の方法】
1 合格された方のみに通知されます。(1次・2次試験ともに)
2 地方協力本部に受験番号が掲示されます。(1次・2次試験ともに)
3 防衛大学校に掲示されます。(最終合格者のみ)

・倍率(応募者÷採用者 平成26年度)

推薦採用:人文社会 7.3倍 理工学 3.1倍
総合選抜:人文社会 8.8倍 理工学 4.2倍
一般採用(前期):人文社会 93.8倍 理工学 34.8倍
一般採用(後期):人文社会 13.3倍 理工学 14.9倍

※倍率とは、採用者に対する応募者の多さです。高いほど人気があり、合格の難しさがあがります。10人の採用に対して20人の応募があれば倍率は2倍です。

※※試験ガイドは募集要項を基に作成しています。より詳細な事柄は募集要項(下の方の関連リンクに貼っておきます)をご確認ください。変更点などがある場合があります。

給料-防大生の初任給


防衛大学校に入学中には給料という意味でのお金はありませんが、学生手当という形で毎月109,400円(平成26年4月1日現在で。法律の改正によって増減します)のお金が支給されます。

学業に専念してもらうための措置のようです。

防衛大学校学生の最初の階級とあがり方


学生の間は階級はありません。あくまでも学生です。防衛大学校卒業後に陸海空自衛隊に入った場合(入らないこともできる為)は○曹長に任官します。

その後は部隊に配属されるなどして陸海空自衛隊それぞれの幹部候補生学校に入ります。そして3等○尉として働くことになります。

入校後の教育など


防衛大学校に入ると、4年間は陸海空自衛隊の幹部自衛官になるために必要な教育や訓練を受けることになります。

2年生になると陸海空自衛隊のうちどの自衛隊に進むかが決められます。この際にパイロットに指定されることもあります。自衛官になるための訓練は一年生の時から始まっていて、一年時は基本教練や野外勤務、硫黄島研修などの基本的なもの、2年時からは陸海空自衛隊それぞれの仕事に合わせた訓練を受けることになります。

例えば航空自衛隊の幹部として指定された場合は航空作戦や基地警備、指揮幕僚活動について学んでいきます。

学習としては、専攻する学科についての専門教育、一般教養、英語、第2外国語(中国語やロシア語、ドイツ語、アラビア語など)という一般的なもの、そして防衛大学校らしい「防衛学」(戦史や戦術など軍事に関する教育)を学んでいきます。

山本さん受験する!-具体的に見てみよう


東京都在住の山本さん(18歳)。高校で部活動に励んで全国大会でも活躍しました。将来的には航空自衛隊の幹部自衛官として、ミサイル防衛などに関わりたいと思っています。学校からの推薦も得られるとのことです。

推薦採用 OKです!
一般採用 OKです!

防大受験で気をつけたいこと!


防衛大学校を受験する際には気をつけたいこともあります。それは併願のこと、必要書類のこと、見込み受験のこと、身体検査や薬物検査についてです。

まずは併願について。防衛大学校に入るための方法は推薦・総合選抜・一般という3つの方法がありますが、併願することもできます。ただしこれにはちょっとだけルールがあります。○×でみてみましょう。

× 推薦採用と総合選抜の併願
× 総合選抜と推薦採用の併願
× 推薦「合格」した人の一般(前期)の受験と一般(後期)への志願
× 総合選抜で「合格」した人の一般(前期)合格者(1次試験)になること
× 総合選抜で「合格」した人の一般(後期)への志願
○推薦・総合選抜で不合格の場合に備えて一般採用試験に志願

推薦と総合選抜の合格者は防衛大学校に入ることを約束しているため、一般採用試験を受ける必要がないということです。

次は必要書類がけっこうあります!

推薦入試や総合選抜では学校からの推薦書や部活動の実績を証明する証明書が必要になります。また合格後の入校確約書や入校請書の提出もあることから、合格前後の書類の動きが多いです。けっこう手間がかかるので広報官とよく相談されて、早めに準備されるといいと思います。

そして見込み受験です。

防衛大学校は卒業見込みや修了見込みで受験できるので、入校時点でその見込みの条件を達成していないといけません。その条件を達成していない人は入校できませんので、卒業や修了ができるように、入校までに卒業はされてください。

最後です、身体検査と薬物検査です。

自衛隊の採用試験では、試験の時と入校・入隊直前の時の2回、身体検査があります。体力測定ではなくて身体検査なので、普段から健康管理には気をつけられてください。体の状態そのままを測定されるので、日頃からの健康管理がもろに評価されます。薬物検査はそのままです。

パイロットになりたくて防衛大学校に入校される場合は、2年生になるときの進路決定時、視力の身体検査が重要視されます。

日本防衛への責任は重大!


防衛大学校の学生になるための採用試験でした。一般的には入試そのものですが、防衛大学校卒業後の陸海空自衛隊の仕事や日本防衛の責任はとっても重大です。

「日本防衛」というとどこか抽象的な感じですが、部隊の司令官や指揮官として働くことが求められている人になる訳ですから、部下となるひとりひとりの隊員の任務時の命や健康、ひいては隊員の家族の人生、普段からの訓練などに目を配る必要もあります。

やさしいだけではダメ、かといって厳しいだけでもダメ、それでいて仕事以上を求められることもありますから、並大抵の仕事ではないと思います。

学生としての学業と自衛官になるための訓練の2本立てのことをすることになる防衛大学校学生です。

責任は超重大、やりがいは大きめ、出世は早い、給料は?な幹部自衛官になる防大生試験です。

以上、うさぎの耳(@usaginomimi)でした!m(_ _)m

※この動画は 陸上自衛隊 広報チャンネル さんの投稿です。ありがとうございます!


防衛大学校での学習や生活、訓練などを紹介しています。

【うさぎの耳的な今日のポイント】

  • 防衛大学校に入りたい人が受ける受験が防衛大学校学生という試験です。

  • 防衛大学校は将来の幹部自衛官を養成する学校です。


【関連リンク(註)】
・防衛大学校学生:各種募集種目:自衛官募集ページ:防衛省・自衛隊
http://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/recruit/03.html

・パンフレット・防衛大学校学生募集案内
http://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/pdf/p/27boudaip.pdf

・第 64 期 防衛大学校学生募集要項 (推薦採用試験)
http://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/pdf/y/27boudaisuiseny.pdf

・第 64 期 防衛大学校学生募集要項 (総合選抜採用試験)
http://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/pdf/y/27boudaisougouy.pdf

・第 64 期 防衛大学校学生募集要項 (一般採用試験(前期日程))
http://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/pdf/y/27boudaizenkiy.pdf

・第 64 期 防衛大学校学生募集要項 (一般採用試験(後期日程))
http://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/pdf/y/27boudaikoukiy.pdf

・自衛官募集ホームページ:防衛省・自衛隊
http://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/

自衛官の採用試験のポータルサイトです。志願票(受験します!という為の書類)や受験票(本人のための書類)が用意されています。また、それぞれの採用試験のパンフレットも用意されています。

・“チホン”のすべてがわかる!地方協力本部ポータルサイト:自衛官募集ホームページ
http://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/chihon/index.html

実際に説明や受験案内をしてくれる広報官(こうほうかん)がいるところがチホン(地方協力本部)です。そのチホンのポータルサイトです。

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