【航空自衛隊×職種 #51】航空管制器材整備員ー「勇者は電波の鎧を装備した。防御力が上がった。」


鎧(よろい)。

日常生活では見かけることはあんまりありませんが、RPG(ロールプレイングゲーム)の世界ではマスト・アイテムです。鎧は防御力を高めて勇者を守ります。

今回は空飛ぶ弱めの勇者を電波の鎧で守る人たち、航空管制器材整備員のお仕事です。
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※「航空自衛隊の職種大全」は航空自衛隊の職種を紹介する連載記事です。航空自衛隊はどういう仕事をしている?、航空自衛隊に入ったらこういう仕事をしたい!などのギモンに答える連載です。職種全体の基本的なことは…

・【航空自衛隊×職種】40の65は戦うために! 航空自衛隊の職種大全 Episode0(ZERO)
http://koukuujieikan.seesaa.net/article/393576433.html

に書いています。よろしかったら(^_^)

航空管制器材整備員とは?


航空自衛隊が装備する飛行機を電波の鎧で守る航空管制器材整備員とは…

特技名:航空管制器材整備員(こうくうかんせいきざいせいびいん)

職域名:無線レーダー整備(むせんれーだーせいび)

学ぶ所:第2術科学校(浜松基地・静岡県浜松市)

働く場所:千歳・入間・築城・那覇など飛行機のある基地

所属部隊:各地の管制隊

主な仕事:

1 飛行場に設置されているいろいろな航空管制装置の整備点検。etc…

取れる(かもしれない)資格:無線技術士・大型自動車

というお仕事です。航空自衛隊の仕事に必要な飛行機を安全に飛ばすための航空管制装置の整備と点検をしているのが航空管制器材整備員です。

飛行機ーとっても弱い勇者


飛行機。そのイメージは文明の最先端、その技術によって怖いものは何もない!的なものですが、実際はとっても脆い乗り物です。

日本の冬の代名詞である雪に対しては激弱(雪が付着して飛行機が重くなって操縦しづらいし、滑走路に雪が積もるとスリップ)です。また、翼が凍っても飛ぶ力が落ちて危険、雷に当たると電気系統や操縦系統にダメージを受けて危険です。

そしていつも空を飛んでいる大先輩?である鳥がエンジンや機体にぶつかると操縦不能に陥ったりととっても脆い乗り物です。

RPG風にいえば最弱の勇者とも言える飛行機ですが、その飛行機が最も危険な状態になる時間帯が離発着の時間です。

特に着陸時は危険です。今まで飛行機を飛ばしていた大きな力を、安全に着陸するために小さくするからです。(自動車の急減速を想像してください。飛行機は減速することで推力が落ちて、重力や風の影響をもろに受けます)

魔の30分を避けるための電波の鎧ー航空管制装置


飛行機が離発着に使用する時間は大体30分前後だそうです。その時間は飛行機にとっては危険な状態です。飛ぶときは空に向かっていくこと、降りるときは滑走路に正対することに集中している状態なので、イレギュラーな出来事(横風が吹く、鳥が飛んでくる)には対応しづらいのが現実です。

そこで飛行場にいろいろと設置されている航空管制用の装置で飛行機は武装して、防御力を高めます。

飛行場にある航空管制用の機械としては…

ASR(Airport Surveillance Radar:空港監視レーダー)
空港から約110キロ以内を飛んでいる飛行機を捕捉、その航行を誘導したりするレーダーです。このレーダーはPSR(Primary Surveillance Rader:一次監視レーダー)とSSR(Secondary Surveillance Rader:二次監視レーダー、航空機の識別情報を出す)を組み合わせることで航空管制が行えるようになります。

PAR (Precision Approach Radar:精測進入レーダー)
管制官が飛行機を着陸させるためのレーダーです。

TACAN(tactical air navigation system。タカン)
軍用の航法システムです。電波による距離の測り方や電波の使い方が軍用みたいです。

rapcon(radar approach control。ラプコン)
レーダーによる進入管制です。無線を使用して着陸を指示します。

などがあります。これらの装置の整備点検を担当しているのが航空管制器材整備員です。
 

航空管制器材整備員に必要なこと-なるには?


とっても弱い飛行機の防御力を高める電波の鎧、いろいろな航空管制装置の整備をしている航空管制器材整備員です。整備員に向いている人は…

協調性、体力のある人

です。飛行場には飛行機がいつも飛んできます。航空自衛隊の場合は24時間365日の空の防衛の仕事があるので、いつでも飛行場が管制できる状態にある必要があります。また、小松空港や千歳空港などのような共用空港だと、自衛隊機に加えて旅客機も管制する必要があります。

航空管制装置がいつも正常に動き続いていること、これを守るためにチームとして整備をして、故障した時には昼夜を問わずに修理するため、体力も必要です。

飛行機は電波の鎧を装備した!


飛行場にある航空管制装置を整備点検する航空管制器材整備員でした。その装置は飛行機を安全に飛行場に到着させ、飛び立たせていくために必要なものです。

離発着という魔の時間帯に向かっていく飛行機、その体はあまりにも脆く弱いものです。そのため、レーダーという電波の鎧で守る必要があります。

飛行機の安全運行と、飛行場の運用を守っているのが航空管制器材整備員のお仕事です。

以上、うさぎの耳(@usaginomimi)でした!m(_ _)m

※この動画は 翼TV さんの投稿です。


飛行機は飛行場に戻ってくる必要があります。その際に安全に離発着できないといけません。

【うさぎの耳的な今日のポイント】

  • 飛行場にある航空管制装置の整備をしているのが航空管制器材整備員です。

  • 航空管制装置は飛行機という脆くて弱い勇者をまもる電波の鎧です。

  • 飛行機と飛行場の安全を守るお仕事です。


【関連リンク(註)】
・隊員の仕事|航空自衛隊について|[JASDF] 航空自衛隊
http://www.mod.go.jp/asdf/about/work/

・航空支援集団司令部 航空保安管制群
http://www.mod.go.jp/asdf/asc/atcg.html

・航空:空港監視レーダー(ASR)等配置図及び概要 - 国土交通省
http://www.mlit.go.jp/koku/15_bf_000407.html

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