【航空自衛隊×職種 #35】油圧整備員−飛行機の油の神経科医


油圧システム。

生活の中ではほぼ意識されることがないシステムです。 が! 重機など大きな乗り物では一般的なシステムです。

飛行機でもとっても大切な仕事をする油圧システム、そのシステムを守っている人たちが油圧整備員です。

今回は飛行機の油の神経系統のお医者さん、油圧整備員です。

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※「航空自衛隊の職種大全」は航空自衛隊の職種を紹介する連載記事です。航空自衛隊はどういう仕事をしている?、航空自衛隊に入ったらこういう仕事をしたい!などのギモンに答える連載です。職種全体の基本的なことは…

・【航空自衛隊×職種】40の65は戦うために! 航空自衛隊の職種大全 Episode0(ZERO)
http://koukuujieikan.seesaa.net/article/393576433.html

に書いています。よろしかったら(^_^)

油圧整備員とは?


 航空自衛隊の飛行機を動かすための生命線、油圧システムの整備を担当する油圧整備員とは…

特技名:油圧整備員(ゆあつせいびいん)

職域名:航空機装備品整備(こうくうきそうびひんせいび)

学ぶ所:第1術科学校(浜松基地)

働く場所:飛行機のある基地(千歳や入間、新田原など)

所属部隊:各基地の整備補給群

主な仕事:

1 飛行機に搭載されている油圧系統の点検。
2 油圧系統の整備や管理。
3 油圧系統が故障した際の修理や原因の究明。etc…

取れる(かもしれない)資格:危険物取扱者・高圧ガス製造保安責任者

というお仕事です。飛行機は油圧システムがないと、とても動かしづらい厄介な乗り物になってしまいます。飛行機を本当に役に立たせるために整備をしているのが油圧整備員です。

油圧システムとは?−飛行機を動かす神経です。


飛行機はパイロットが操縦していますよね。その操縦は「人力だけ」でしているわけではありません。飛行機は「人力+油圧システム」という二本立ての仕組みで動かされています。

この油圧システムは、簡単に言うと小さな力(人間の腕力、人力)を油の力によって大きな力に変える仕組みです。飛行機の舵(翼についている方向舵など)は大きくて重たいので人力だけでは動かすことは不可能です。そのために油圧システムを活用してパイロットが操縦しています。また、油圧システムは舵の他にも、ブレーキや脚の上げ下げ、補助翼の操作などにも使用されます。

このように油圧システムは、飛行機を飛ばすための神経にあたります。この点は航空自衛隊の飛行機もまったく同じです。

飛行機をほんとうの意味で飛行する機械にするための神経が油圧システム、その神経の健康管理や病気・怪我をしたときのお医者さんが油圧整備員です。

航空自衛隊の飛行機−機種が豊富+24時間365日


航空自衛隊の飛行機には油圧システムが搭載されています。その油圧システムのお医者さんが油圧整備員と書きました。

航空自衛隊の飛行機は戦闘機から練習機、偵察機に輸送機などいろいろな飛行機がありますし、また、スクランブル任務(日本の領空に近づいてきている所属不明機への警告、領空に入られた場合の排除)などの実際の仕事のために24時間365日待機しています。

いつでも入ってくる所属不明機への対応、国内外で発生した災害への対応など、いつでも・どこへでも飛行機が飛び立てるようにしておく必要があります。

そのため、必要なときに飛行機を動かせるように油圧システムは常によい状態にある必要があります。だからこそ、油圧整備員のお仕事は大切になります。

※航空自衛隊が持っている飛行機は全部で443機(2014年3月末時点)です。

油圧整備員に必要なこと-なるには?


飛行機を飛ばすための神経科医な油圧整備員、そんな油圧整備員になるにはどういう能力が必要とされるのでしょうか?

それは調整能力と責任感に体力、学習です。

協調性。飛行機は航空自衛隊のメイン機材です。その機材には多くの隊員と多くの基地、飛行機が関係しています。1機の戦闘機の油圧システムの故障は飛行部隊や燃料小隊、管制隊などさまざまな部隊との調整を必要とします。また、同じ部隊の中でもさまざまな調整が必要です。

次は責任感です。航空自衛隊のメインの仕事が防空(敵国の航空機やミサイルなどを排除する仕事)、そのためのメイン機材が飛行機ですから、油圧システムの正常な作動の維持管理や故障した場合の修理は強い責任感をもって行う必要があります。

そして体力です。油圧システムの故障は飛行機を飛ばすための神経の不健康を意味していますから、油圧システムがダメなら飛行機は地上にある金属の塊になってしまいます。そのために故障原因を探すこと、故障を治すことは最優先のこと、時間的には治るまで対応することになります。深夜や早朝など体力的にはきついので体力は必要不可欠です。

学習することも大切です。飛行機は改良や改修されたりしますし、新しい飛行機が導入されることもあります。改良されたシステムや新しいシステムについて学び続けることは必要です。

飛行機が飛行機であるために


飛行機を動かすための油圧システムの整備を担当する油圧整備員です。飛行機は飛んで、人が思うように操縦できるからこそ「飛行機」(人にとって役に立つ)です。

そのためのシステムが油圧システム、航空自衛隊の飛行機の油圧システムの健康管理と治療を仕事にしているのが油圧整備員です。

油圧システム自体は一般的に意識されなくても、航空自衛隊の飛行機の目的(24時間365日の仕事)にとっては無くてならないものです。

そのシステムの維持管理、故障原因の究明、修理を仕事にする油圧整備員、とてもやりがいのある仕事ですし、航空自衛隊の飛行機に触れたい、そういう仕事がしたい方にとっては天職だと思います。

以上、うさぎの耳(@usaginomimi)でした!m(_ _)m

※この動画は okuchan2006 さんの投稿です。ありがとうございます!


F-15戦闘機が空で自在に飛び回ります。こういった動きは油圧システムの働きで支えられています。

【うさぎの耳的な今日のポイント】

  • 航空自衛隊の飛行機の神経科医、それが油圧整備員です。

  • 油圧システムの維持管理や故障した場合の修理などを仕事にしています。

  • 航空自衛隊の飛行機に直接触れることができる職種です。


【関連リンク(註)】
・隊員の仕事|航空自衛隊について|[JASDF] 航空自衛隊
http://www.mod.go.jp/asdf/about/work/

・自衛隊の主要航空機の保有数、2014年3月末に1058機 防衛白書 | FlyTeam ニュース http://flyteam.jp/news/article/38863

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