【軍人×待遇】軍人への報い方-お金・名誉・仕事


軍人という人たち。

国家という共同体を守る人たちです。

軍人に対して、国家という共同体はその仕事の代償として、いろいろな面で報いることをしています。

今回は、国家の軍人への報い方をみてみましょう。
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軍人と国家


軍人は国家という共同体を守ることを仕事にしている人です。軍人という職業自体は国家と同じくらい古いものですが、ナポレオン戦役以降の近代主権国家では国家という共同体を守る国民軍としての意味合いが強くなっています。

軍人は普段の給料や身分保障の代償として、自分の生命や健康を損なうことを求められる仕事です。だからこそ、世界の多くの国家はイザという時に死傷する軍人に対して、普段からいろいろな面で報いることにしています。この報い方は各国それぞれ、予算の大小などさまざまです。

今回は、軍人の在職から退職までの国家の報い方をみてみたいと思います。

※軍人に報いる理由はこちらで書いています。よろしかったら。
・【軍人×処遇】軍人に報いる3つの理由
http://koukuujieikan.seesaa.net/article/194498947.html

在職しているとき - 常備軍への報い方


軍隊は基本的に常備軍のことを意味します。常備軍とは…

常備役(日本で言う現職自衛官) + 予備役(予備自衛官)

で構成される、普段から国家防衛などを仕事にしている組織です。この常備軍に所属している人達に対して国家は次のような報い方をします。

1 給料(俸給とも。仕事に対して支払っています)
2 医療支援(普段の健康管理や病気の時の治療など。健康に戦ってもらうためです)
3 官給品(戦闘服や制服、ヘルメットなどを支給)
4 生活支援(基地内生活の支援です。食事の提供など)
5 身分保障など法制面の保護

です。常備軍への報い方の特徴は安全確保です。官給品の支給は基本的には戦場などで兵士が安全に仕事ができるようにするために「安全であろう」品物を国家から支給することです。お金も医療も基地内生活、法制での保護も、戦場などで心配なく働いてもらうための仕組みです。戦場でも国内でも安全が確保されないと軍人も心置きなく戦えません。

退職した後 - 退役軍人


常備軍を退職した人達を退役軍人といいます。退役軍人は一般的には元軍人と呼ばれます。国家は退役軍人にも報いている場合が多いです。これは、軍人であったことへの功績という意味合いかと思います。退役軍人には…

1 大学等への進学の優遇(米国等では聞かれます)
2 他の公務員試験への優遇措置(韓国など)
3 軍人年金の支給
4 再就職の支援
5 叙勲(勲章で名誉を与えること。常備軍に与える国もあります)

などがあります。大学進学や他の公務員試験への優遇措置は具体的には、優先枠の設置や試験点数への加点などです。国家という共同体を守るために命を賭けてくれた過去に対しての報い方です。なお予備役軍人にも、これらの措置が受けられることがあります。

死傷したとき - 殉職者・傷痍軍人への報い方


軍人は国家という共同体を防衛するために、自身の生命の喪失や健康を損なうことを誓っている人たちです。仮にその喪失や損傷が起こった場合に国家は殉職者や傷痍軍人(怪我をした軍人)に対して報いています。

1 名誉を与える(あなたは素晴らしいことをしましたと顕彰すること、し続けること)
2 遺体帰還(戦死者を戦場に残すことはしません)
3 遺骨収集(最後まで帰国させます)
4 補償金(遺族の方に対して金銭面の手当をします)
5 職業訓練(怪我をした軍人に)
6 医療支援(傷痍軍人への治療など。米では退役軍人用病院が設置されています)

などがあります。亡くなられたり、負傷されたことに対しての国家の報い方になります。

日本の場合 - 軍人がいない国?


以上が一般的な軍人への報い方です。では気になる?日本の場合です。日本には、日本の国内的には軍人ではないけれど、国際法的には軍人な自衛官という人たちがいます。自衛官に対して国家はどういう手段で報いているのでしょうか?

・給料   → ○(高いか安いかはわかりません)
・医療支援 → ○(一応)
・官給品  → ○(一応)
・生活支援 → ○
・法制面の保護 → △(仕事すると違法という状態が残されている為)
・進学の優遇  → ×(国の仕組みとしてはありません)
・他の公務員試験への優遇措置 → ×(同上)
・軍人年金の支給 → ×(一般的な年金と同じ。米国では在職20年で支給)
・再就職の支援 → ○(就職援護など)
・叙勲 → ○(危険業務従事者叙勲という仕組みは作られました…)
・名誉を与える → ○(慰霊顕彰は続けられています)
・遺体帰還 → ?
(自衛隊では「戦死者」はでていません。が、災害派遣等での殉職者は1851名います)

・遺骨収集 → ?(大東亜戦役後を見ると心もとない感じですが…まだわかりません)
・補償金 → ?(一般的な公務災害補償になる可能性)
・職業訓練 → ○
・医療支援(自衛隊の仕事中の怪我に対して) → ○

となっているように思います。

常備軍への報い方はほぼ網羅されていますが、退職時と殉職時・負傷時の取り組みはまだ整備中の感じがあるようです。

軍人への報い方をどうしますか?


国家の軍人への報い方一般と日本の自衛官への日本国の報い方を見てきました。軍人への待遇は基本的にお金と名誉と仕事(の斡旋)です。

軍人という人達は国家の都合で出動し、その過程で亡くなったり、怪我をしたりする人達です。家庭の事情や家族の人生は、国家という共同体(政府や自衛官以外の国民)の意思に大きく左右されることになります。

そんなキツイ仕事を、それでも選んでいる人達に国家は報いる必要があると思います。

昨今の安保法制の議論では「自衛隊員のリスク」という言葉が飛び交いますが、昔から自衛隊員は、危険を承知(それに伴う利益も承知)で仕事を続けていました。自衛隊に入るための宣誓書はその典型例です。

「集団的」自衛権など安保法制の話が出てきた時に、急に「発見された」ようにリスク論(というよりも危険論)を言われるのは、なんだかなぁ~というのが正直な感想です。

自衛隊自体を危険視する風潮からみれば、自衛隊員を心配してくれる?風潮になっているのかもしれませんが、どちらにしてもイデオロギー風味が見え隠れするのが現状です。

政府も国民も、そして自衛隊もありのままのリスク(危険と安全の幅、混じっている状態)を認めて、議論する必要があると思います。

以上、うさぎの耳(@usaginomimi)でした!m(_ _)m

【うさぎの耳的な今日のポイント】

  • 国家は軍人に対していろいろと報いるのが一般的です。

  • 軍人への待遇の代償は自身の生命や健康です。

  • 日本でも自衛官への待遇はいろいろととられています

  • 軍人への待遇を考える時期だと思います


【関連リンク】
・ロシアや南太平洋など遺骨2498柱 千鳥ヶ淵で拝礼式
http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000051139.html

慰霊顕彰のひとつのかたちです。

・【軍人×処遇】軍人に報いる3つの理由
http://koukuujieikan.seesaa.net/article/194498947.html

・【陸海空自衛隊】自衛隊と1851名の隊員
http://koukuujieikan.seesaa.net/article/409202030.html

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