【国民保護法#3】国民保護と自衛隊による攻防


国民保護という仕組み。

この仕組みは現実に発生している戦闘やテロに対応するものです。この仕組みにはもうひとつ対となっている仕組みがあります。

それは自衛隊の戦闘行動や作戦という仕組みです。

この二つの仕組みは基はひとつ、ひとつのことの両面です。

今回は国民保護と自衛隊の作戦行動について、それぞれが補完しあうことなどです。

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※自衛隊法や国民保護法など、法律上の自衛隊の行動については後日に書きます。今回は自衛隊という軍事組織自体と国民保護との関係です。

戦闘と国民保護


国民保護法は「武力攻撃事態」などに対応して国民を避難誘導、救援する仕組みを作る法律です。この武力攻撃事態というのは日本に対する軍事攻撃のこと、となると、その軍事攻撃に対応するのは自衛隊と米軍など軍事組織です。

このように国民保護は軍事組織の作戦行動と対になる仕組みです。

自衛隊と戦闘


日本に対する軍事攻撃が発生した場合、基本的に自衛隊は出動します。自衛隊は保有している戦力を相手方軍隊との攻防に使用します。自衛隊は兵器も人も必要最小限に組み立てられているので、国民の避難・公共機関による避難誘導・救援活動などにはそれほど多くの人員を割けないのが現状です。

目の前の戦闘に集中しなければいけませんし、兵力も必ず損失していきます。また自衛隊は予備兵力が少ないため、人の交代も休養もギリギリのローテーションしかできません。

戦場はどこ?-戦場と国(住)民


国民が避難を求められる戦場ですが、自衛隊が相手方の軍隊と戦っている戦場はどこでしょうか?

遠い外国ではなくて、日本国内でのどこかが戦場になります。自衛隊は「専守防衛」を宗旨としているので、上陸された場合は国内のどこかが戦場になることは間違いありません。

相手方は自衛隊が展開している地域にわざわざ進攻してくることも少ないでしょうから、防御側として待ち構えている日本は原則的にはどこでも上陸される可能性があると考えたほうがいいと思います。

上記のようにギリギリの状態で戦闘を行っている自衛隊に避難誘導・救援などを行っている時間・人員はないですから、避難自体は国民自身が、それを手助けするのは政府や自治体などの行政機関などです。

軍事組織の「守る」とは


こうなると自衛隊は国民(住民)を守らない!と言われそうですが、軍事組織にとっての「守る」は、その度合いや範囲が、一般的に考えられているものとはちょっと違います。

軍隊や自衛隊が言う「守る」というのは個々の個人を守るという意味ではありません。軍隊や自衛隊にとっての守るとは、戦闘を行って相手方を撃退することで結果として国民や住民(個々の人というよりは、より抽象的なカテゴリ)の生命を守る!という意味だからです。

一般的に思われている守るは主に警察や消防の意味合いでの守るですから、軍隊としての仕事としている自衛隊に「守る」(一般的な意味合いでの)を求めても、達成されないことが多いと思います。

戦闘と国民保護-相互補完で共に必要なもの


戦場は基本的に国内、そして自衛隊は戦闘に専念することになる…となると国民保護の仕組みは、国民自身と政府・自治体機関、その他の公共機関の手によって動かされることが分かります。

戦闘と国民保護は相互に補完しあうもの、軍事組織は相手方軍隊の日本の外に押し出すことで国内の安全を確保し、国民や政府などは避難・誘導によって被害を避けて安全を確保します。

先の大戦の時に地上戦闘が行われた沖縄戦の教訓を読み取るとすれば,、軍事組織が戦闘を行う場所に国民(住民)が居ては、いたずらに被害を拡大させるということです。また、戦闘行動を行っている軍事組織といっしょに移動すれば危ないということです。

戦闘地域からの住民避難ですが、最近の例ではイラク軍などによるティクリート作戦があります。望んでも、望まないものだとしても危険なところから避難するのは人間の行動だと思います(政府の仕組みとして避難させているかは触れられていないので分かりません。避難していることは事実のようです。)

国民保護という仕組みがあっても「絶対に被害ゼロ」ということはありませんが、少なくとも不必要に被害を拡大させることを最低限防ぐことは可能です。

国民保護の仕組みを実効的に動かせるようにしておくことが本当に大切だと思います。

以上、うさぎの耳(@usaginomimi)でした!m(_ _)m

※この動画は TheJR287 さんの投稿です。


武力攻撃や大規模テロなどの時に流れるサイレンです。

※この動画は PLAYMEDIA さんの投稿です。


2つ目の音が国民保護のサイレンです。

【うさぎの耳的な今日のポイント】

  • 国民保護という仕組みがあります。

  • 国民保護は現実の対策として行われる活動です。

  • 国民保護と対になる仕組みが自衛隊の作戦などです。


【関連リンク(註)】
・イラクの対IS作戦で「住民2万8000人が避難」 国連 写真3枚 国際ニュース:AFPBB News
http://www.afpbb.com/articles/-/3041641

4月1日は沖縄本島に米軍部隊が上陸した日とのことです。

・<社説>本島上陸70年 軍は住民を守らない この教訓を忘れまい - 琉球新報 - 沖縄の新聞、地域のニュース
http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-241233-storytopic-11.html

・国民保護:総務省消防庁
http://www.fdma.go.jp/neuter/topics/fieldList2_1.html

消防庁の国民保護の担当部署です。

・内閣官房 国民保護ポータルサイト
http://www.kokuminhogo.go.jp/

・武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律 抄
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H16/H16HO112.html

国民保護法です。

・武力攻撃事態等における国民の保護のための措置に関する法律施行令
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/H16/H16SE275.html

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