【航空自衛隊×職種#23】土木建築員-Runwayを守る人たち


航空自衛隊=飛行機!

というイメージが一般的です。空を舞う飛行機は自由そのものですが、実際はある地上の施設に縛られた存在です。飛行機を縛る施設というのは滑走路です。

今日は滑走路を守る人たち、土木建築員のお話です。
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※「航空自衛隊の職種大全」は航空自衛隊の職種を紹介する連載記事です。航空自衛隊はどういう仕事をしている?、航空自衛隊に入ったらどういう仕事をしたい!などのギモンに答える連載です。職種全体の基本的なことは…

・【航空自衛隊×職種】40の65は戦うために! 航空自衛隊の職種大全 Episode0(ZERO)
http://koukuujieikan.seesaa.net/article/393576433.html

↑こちらにあります。

土木建築員とは?


 航空自衛隊の建設業である土木建築員の基本的なデータは…

特技名:土木建築員(どぼくけんちくいん)

職域名:施設(しせつ)

学ぶ所:第3術科学校(芦屋基地)

働く場所:日本全国の航空自衛隊の基地や分屯基地

所属部隊:施設隊など

主な仕事:

1 建設機械を使っての建設作業。
2 道路や建物の維持管理。
3 建設に必要な測量。
4 除雪作業。etc…

取れる(かもしれない)資格:大型特殊自動車、移動式クレーン、測量士、建築士、火薬類取扱保安責任者、けん引

というもの。航空自衛隊の仕事に必要な土木作業や建築作業を一手に行っているのが土木建築員です。

滑走路を復旧せよ! - 2つの危険に向き合う中で


 航空自衛隊の土木建築作業を担当している土木建築員。その作業の中でもメインとなるのが有事の滑走路復旧です。有事の時に攻撃されやすい航空自衛隊の施設といえば滑走路です。なぜなら、滑走路が使えないと戦闘機などの飛行機が離発着できないから、究極的には滑走路が航空自衛隊!と言えなくもないくらいに重要な施設です。

とはいっても完全無欠のハリネズミ状態で滑走路を守るのも無理、実際には壊されてしまうこともあるでしょう。そこで土木建築員の出番となります。壊された滑走路をすばやく復旧させて、短時間で実際に飛行機の離発着をできるようにします。いわば爆破された滑走路を直すプロです。滑走路復旧の大まなか流れは…

割れたコンクリートを取り除く → ブルやモーターグレーダーで整地 → タイヤローラーで転圧して平らにする → パネルマットを敷き詰めて固定 → カンタンな滑走路の完成! → 実際に離発着する

という感じだそうです。短時間の復旧と実際に飛行機が離発着できる完成度の両立が求められます。

相手方は航空自衛隊の動きに合わせてくれませんし、滑走路を使えるように作業している施設隊を見逃してくれることはありません。重機を扱う作業自体の危険性と同時に敵からの攻撃を受けやすい銃器の危険性のなかで作業しなければいけないのが土木建築員です。

冬の戦い - 毎日が戦場


 滑走路復旧が有事の戦いとすれば、毎冬に行われる除雪作業は平時の戦いとも言えます。航空自衛隊の基地は北海道や東北地方にもあるため、毎年冬は除雪作業が不可欠です。特にレーダーサイトや飛行場での除雪は大変なものです。

レーダーサイトは山の上や岬の突端、孤島などにあるため風雪はすごいものがあります。吹き付ける雪のため視界はゼロ、朝方には固まった圧雪の上を走らなければいけません。また、飛行場は滑走路の上の雪を除かないと飛行機の離発着がスムーズにできません。

※この動画は Aomori-AirPort さんの投稿です。ありがとうございました!


動画は青森空港の除雪隊「ホワイトインパルス」の除雪作業です。多くの除雪車がモップがけをするように順に動いています。航空自衛隊が管理している飛行場でも冬の定番となっています。雪という自然現象の猛威に立ち向かうのも土木建築員のお仕事ですね。

※この動画は SKY CABIN Films さんの投稿です。ありがとうございました!


こちらは新千歳での除雪作業です。

土木建築員に必要なこと-なるには?


 敵軍という人為的な存在と雪という自然の存在に立ち向かう土木建築員ですが、なるにはどういうことが必要になるのでしょうか?

1 協調性
 土木建築員が行う作業は集団での共同作業なので、隊員同士の協調性は必要です。ひとりですべてできるわけではないし、とにかくすばやく滑走路を復旧させないといけませんので、協働して働く必要があります。

2 体力
 滑走路復旧や除雪は時間を問わずに行われます。当然、不規則な生活となりやすいです。しかも仕事自体が危険性を伴うものですから、精神的な面での緊張感も大きくなります。そこで身体も精神でも体力は必要となります。

3 資格の勉強
 航空自衛隊の建設とはいっても建設業の一員ですから、いろいろな作業をするために資格が必要になります。特に航空自衛隊は公共機関ですからコンプライアンス的にも資格取得は求められます。建設業は日本で有数の規制産業です。

戦う人たち


 有事・平時に関係なく戦う人たちが土木建築員です。2つの「じゅうき」の危険の中であっても飛行機を離発着させるために戦わないといけません。

普段は地味な存在(そう見られがち)ですが、自衛隊が備えているいざという時にはもっとも役に立つ人たちだと思います。実際に東日本大震災でも重機が扱える隊員は多くの仕事ができましたから。

そんな、土木建築員になりたい方には応援を、今日も基地で滑走路を守っている土木建築員の方々には∠(^-^)敬礼を!

以上、うさぎの耳(@usaginomimi)でした!m(_ _)m

【うさぎの耳的な今日のポイント】

  • 土木建築員は滑走路の守り手です。

  • 2つの危険の中で滑走路復旧作業などをしないといけません。

  • 冬の除雪作業は「いつも」の戦いです。


【関連リンク(註)】
・隊員の仕事|航空自衛隊について|[JASDF] 航空自衛隊
http://www.mod.go.jp/asdf/about/work/

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