【軍隊≠警察】Internationalな軍隊 国内な警察 知っておきたい!仕組みとしての軍隊#7


自衛権をめぐって政治の世界で議論がされています。

超細かい法律論に入り込んでしまうのが日本の軍事ですが、今回もそのような感じになりつつあります_| ̄|○

法律論には入り込まない軍事シリーズ「知っておきたい!仕組みとしての軍隊」は7回目、今回はInternationalな存在、そしてglobalStandardとしての軍隊です。

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※前回までの記事はこちらです。

#1 知っておきたい!仕組みとしての軍隊

#2 国家or政府!? 軍隊はどこに所属する?

#3 これしかできない or これ以外はしていい! 軍隊の力の使い方

#4 軍隊の3つの力

#5 ふたり以上 or ひとり-集団の軍隊・個人の警察

#6 集団の自衛が軍隊・個人の自衛の警察

軍隊とは?のおさらい。

+合法的な武装組織(#1)
+国家直属で自前で人とモノを管理する自立型組織(#2)
+「これはしちゃダメ。でもこれ以外は自由にしていい」という力の使い方(#3)
+混乱のなかから秩序を作り出す(#3)
+組織としての力がある(#4)
+重武装からの攻撃力(#4)
+補給が自前でできる(#4)
+集団で行動する(#5)
+集団として武力を使う(#6)
=軍隊

InternationalとDomestic


 軍隊と警察を分けるものには国際的か国内的かという見方があります。軍隊は国際的な組織であり、警察は国内的な組織です。

軍隊が国際的というのは、軍隊はその国の主権を象徴する組織であること、軍事が外国との関係から見られるなどから生まれるもので、その活動場所も従う法もほとんどが国際的で国外仕様となっています。

対して警察は国内仕様の組織で、その国の中では優位な立場に立ちますが、国際的に活動することは厳しく制限されています。

国際的には自由な軍隊、不自由な警察ですが、この違いはなぜなのでしょうか?キーワードは他国の主権です。

他国の主権


 軍隊と警察、他国の主権に対して鮮明な違いを見せます。平時においては内政不干渉の原則が使われる国際社会の常識ですが…

その原則のなかでも、軍隊は平時から有事まで他国の主権に対して直接アクセスできる組織です。平時では海軍の共同訓練(という名目)で他国の領海に表立って入っていけますし、戦時になれば他国の主権に対して挑戦するわけです。

一方の警察は他国の主権に対して干渉することはできません。日本の警察が他国で犯人を逮捕することはその国の主権を侵害することになります。だからこそ犯人引き渡し条約などを結んでおいて引き渡しを求めますし、国際刑事警察機構(インターポール)も逮捕権は持っていません(情報共有組織です)

軍隊 = 他国の主権にアクセスし、時には挑戦・侵害する組織
警察 = 他国の主権には触れない・触れてはいけない組織

と言えます。

主権への対応で生まれる違い


 軍隊と警察は他国の主権で差が生まれることが分かりました。そこから生じるのが活動場所、従う法、権限が向けられる相手(受け手)という分野での違いです。

    活動場所 従う法 相手 
・軍隊 国内外  国際法 外国民
・警察 国内   国内法 自国民


【活動場所】
 軍隊は国内外で使用される組織です。法的には地球上のどんな場所でも活動できる組織です。軍隊は他国の主権が及ぶ地域でも自国の主権を行使できる組織と言えます。ただし基本的には国内で使うことは想定されていません。なぜかというと、国内で使えば警察と権限争いが生じること、国家のなかで軍隊に対抗できる武装組織が存在しないことからです。(日本でも戦前には争っていました。ゴーストップ事件など)一方の警察は国内で使用する組織です。他国への主権に直接アクセスできないからです。

【従う法】
 軍隊は国際法に従います。活動する場所が国外である以上は国際法に従うしかありません。国内法による規制がゼロということはありませんが、基本的には国際法の枠組みのなかで力や行動が使われます。他方の警察は国内法の仕組みに完全に組み込まれています。

【力が向けられる相手】
 軍隊と警察が持っている力を受ける相手のことです。軍隊の力は外国民に対して向けられ、警察の力は自国民に対して向けられます。軍隊は自国や国際社会にとって有利な状況を作るために力を使います。また、警察は国内法の秩序のなかで行動する存在で、国内法の秩序を乱す者を逮捕します。

global Standard


 軍隊は国際的な組織です。一面では国籍密着な組織ですが、基本的には国際基準や国際法などglobal Standardで動く組織です。

この点を考慮した仕組みや法制度がないと警察以上・軍隊未満か警察未満・軍隊未満のような組織ができあがります。どこかの国の組織もその傾向が昔から指摘はされていますが…いまの日本の軍事の議論は国内向け、しかも政治の世界向けのお話がほとんどですから国際的に見れば?な話になってしまいます。

軍事の世界でのglobal Standard化は待ったなしだと思います。

今日はこの辺でm(_ _)m

【今日のポイント】
◎軍隊は国際的な組織です。
◎軍隊は他国の主権に直接アクセスできます。
◎軍隊は国際基準で動きます。

※この動画は JGSDFchannel さんの投稿です。ありがとうございました!


【参考になる本】
軍隊と警察を知る唯一の本かもしれません。


仕組みとしての戦争を解剖する本です。

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