【予備自衛官×自衛隊 #1】予備自衛官ってなに?なんのこと?


先日の記事では、予備自衛官制度が作られて60周年となる今年に、政府が予備自衛官制度をPRしていることを書きました。おめでたい事ですが、同時に予備自衛官という人たちが知られていないという現実も示しています。

予備自衛官? なにそれ? どういう人?というギモンに応える!そして予備自衛官を知ろう!!という記事をあげていきます。

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予備自衛官制度60周年


 今年は予備自衛官という仕組みが作られて60年となります。この予備自衛官制度は自衛隊以上に聞いたことがない仕組み、自衛官に聞いても「何してるの?」という感じですから、世間の人々にとってはさらに「何してるの?」という存在だと思います。

そこで、予備自衛官制度について知っておきたい!ということで記事を書いていきたいと思います。予備自衛官を知ることで…

1 軍隊の仕組みの一面を見ることができる。
2 意外と生活に身近なところに居る自衛隊の存在。
3 予備役制度の意味

などを知ることができて、軍隊の理解に役に立つと思います。

予備自衛官?


 まず予備自衛官とは何でしょうか?予備自衛官とは、普段は地域住民・一般国民として生活している人が、国家に必要とされるときには自衛官となって働くという仕組みです。

世界各国の軍隊は兵力を常備軍(Regular force・レギュラーフォース)として編成して、その中で兵員を…

・常備役(Active・アクティブ)
・予備役(Reserve・リザーブ)


に分けています。なぜ、このように区分するのかというと、平時から多くの兵員を保持するのはお金がかかるので、戦時の時だけ増員できるようにしよう!という理由からです。
日本陸海軍を例にとると昭和11年当時の日本の常備軍は陸軍24万、海軍約10万7千人でしたが、戦時となった時に予備役動員をしました。

この常備役・予備役を自衛隊風の言葉に変換すると…

・現役自衛官(常備役)
・予備自衛官(予備役)


となります。現役自衛官は平時の時から自衛隊で日常的に仕事をしている人たちです。予備自衛官は平時は会社員や自営業者として働いているが、いざという時には自衛官として働く人たちです。カンタンにいうと現役自衛官がフルタイム自衛官、予備自衛官がパートタイム自衛官ということです。

常備役と予備役は平時から有事まで軍隊の構成員として存在し、平時には訓練を、有事には戦闘などの行動をします。

常備軍 = 常備役(現役自衛官) + 予備役(予備自衛官) 

という仕組みですね。予備役といっても身分的には軍人のままです。

日本の予備役制度


 そんな予備役制度ですが、日本で予備役制度に相当するのが「予備自衛官等制度」です。この予備自衛官等というのは…

・予備自衛官(よびじえいかん)
・即応予備自衛官(そくおうよびじえいかん)
・予備自衛官補(よびじえいかんほ)


という3つの種類があります。大まかに言うと予備自衛官は自衛隊発足当初からあったもの、即応予備自衛官は予備自衛官を更にパワーアップさせたもの、予備自衛官補は自衛官になったことがない人もなれる予備自衛官の卵です。

仕事としては、予備自衛官が基地の警備など基地での仕事をし、即応予備自衛官は常備役と共に戦闘行動をとります。そして予備自衛官補は訓練に専念することになります。

どれくらいいるの?


 日本でも世界各国でも採用されている予備役制度です。実際にはどれくらいの人が予備役として登録されているのでしょうか?主要な国々を見てみましょう。

米国 152万 81万
ロシア 85万 2000万
英国 17万 8万人
韓国 66万  450万
中国 229万 51万
北朝鮮 120万 60万
イギリス 18万  8万
フランス 23万  3万
ドイツ 20万  4万
イタリア 18万 2万
インド 133万 116万
イスラエル 18万 47万

※平成25年防衛白書資料4より

左が常備役で右が予備役です。常備役の4分の1から200倍とかなりのばらつきがありますが、予備役制度を存続させていることは確かです。日本の場合は

・即応予備自衛官 8467名
・予備自衛官 陸上自衛隊 46,000名 海上自衛隊 1,100名 航空自衛隊 800名

総員56,367名(予算上)となっています。ですが実際の数は37,600名(陸海空合計。平成25年度防衛白書より)となっています。

東日本大震災と予備自衛官


 予備自衛官制度はつい最近まで使われたことはありませんでした。つい最近とは平成23年です。平成23年の東日本大震災では予備自衛官と即応予備自衛官に招集命令が出され、予備自衛官らが実際に出動しました。自衛隊は「10万人」態勢の中には予備自衛官や即応予備自衛官が含まれています。

・予備自衛官 441名(延べ人数。実数293名) 通訳や衛生、基地での警備など
・即応予備自衛官 2,179名(延べ人数。実数1369名) 生活支援や行方不明者捜索など

予備自衛官を知ってみよう!


 予備自衛官という存在は自衛隊以上にミステリアスで霧の中の存在です。日常的には見たこともないし、会ったこともない…というのが現実ですから。

そこで予備自衛官について書いていきたいと思います。現在、予備自衛官として任官されている方にとっても知られることはうれしい事でしょうし、予備自衛官を知らない人にとっても予備自衛官って何?という疑問が解けるきっかけになると思います。

次回は日本の予備役制度が作られたときから存在する「予備自衛官」について。予備自衛官の仕事や待遇、なり方です。

今日はこの辺でm(_ _)m

【今日のポイント】
◎軍隊 = 常備役(Active) + 予備役(reserve) ⇒ 常備軍(Regular Force)
◎予備役制度は主要国軍隊では一般的な制度。
◎日本では「予備自衛官等制度」という。

※この動画は SakuraSoTV さんの投稿です。ありがとうございました!


陸上自衛隊の方が予備自衛官制度について説明してくれています。最後の方では葛城奈海さんからご意見もありました。

【関連リンク(註)】
・陸上自衛隊:予備自衛官ニュース
http://www.mod.go.jp/gsdf/reserve/topics/sousetu.html

・防衛省・自衛隊:自衛官募集ホームページ:各種募集種目:予備自衛官補
http://www.mod.go.jp/gsdf/jieikanbosyu/recruit/15.html

・予備自衛官制度(陸上自衛隊)
http://www.mod.go.jp/gsdf/reserve/index.html

・資料で見よう!予備自衛官制度(陸上自衛隊)
http://www.mod.go.jp/gsdf/reserve/hakusho/

・防衛省・自衛隊:資料4 主要国・地域の正規軍及び予備兵力(概数)
http://www.mod.go.jp/j/publication/wp/wp2013/pc/2013/html/ns004000.html

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