【航空自衛隊×職種#17】エンジン整備員-エンジンのお医者さん


航空自衛隊の飛行機が飛ぶために必要なのは

パイロット + 情報 + 機体

です。その機体の中でも飛行機を飛行機にするモノはエンジンです。

今回は飛行機の心臓、エンジンの優秀なお医者さん!エンジン整備員のお話です。

----------------------------------------------------------------
※ブログ記事の元になる記事とリンク先は【関連リンク】に記載しています。
※記事中にある動画を再生する場合,音量にはご注意ください。
----------------------------------------------------------------


※「航空自衛隊の職種大全」は航空自衛隊の職種を紹介する連載記事です。航空自衛隊はどういう仕事をしている?、航空自衛隊に入ったらどういう仕事をしたい!などのギモンに答える連載です。基本的なことは…

・【航空自衛隊×職種】40の65は戦うために! 航空自衛隊の職種大全 Episode0(ZERO)
http://koukuujieikan.seesaa.net/article/393576433.html

↑こちらにあります。キホンは知ってるよ!という方は航空自衛隊の職種の中の連載記事に進まれてください∠(^-^)

エンジン整備員とは?


飛行機のエンジンのドクターであるエンジン整備員の基本的なデータは…

特技名:エンジン整備員(えんじんせいびいん)

職域名:航空機整備(こうくうきせいび)

学ぶ所:第1術科学校(浜松基地)

働く場所:航空自衛隊の飛行機のある基地など。

主な仕事:

1 航空機のエンジンを整備すること。
2 エンジンを分解して検査すること
3 エンジンを修理すること、部品交換、改修、故障原因を見つけること。etc…

取れる(かもしれない)資格:危険物取扱者、高圧ガス製造保安責任者、大型自動車免許など

というもの。エンジンのトラブルや整備を一手に担う職種がエンジン整備員です。エンジン整備員は飛行機を飛行機にしているエンジンのお医者さんという存在です。

危険に飛ぶために安全に


 航空自衛隊の飛行機のエンジン整備を担当しているのがエンジン整備員です。航空自衛隊の飛行機はひと言でいうと…

危険に飛ぶ

ことが仕事です。旅客機と比べて無茶な動き(戦うための飛行機ですから)もしますし、悪天候や地理的に悪条件の中でも飛べないといけません(相手方はそういう時を狙います)。そのためにはエンジンが安全・確実に動くことはとても重要なことです。エンジン整備員はエンジンの状態を常に良好に保つために仕事をしています。

エンジンの診察-整備


 危険に飛ぶために安全が求められるのが航空自衛隊の飛行機のエンジンです。そのエンジンは数百点以上の部品が緻密に組み立てられた工芸品のようなモノ。ひとつでもパーツがずれれば全体構造が崩れるモノといえます。そのため、エンジンの整備点検はとても慎重な作業になります。エンジンの整備点検はおおまかに分けて…

・計画整備 飛行機の飛行時間が一定以上になればする整備(飛行機の車検?)
・計画外整備 トラブルが起きた時やパイロットからの点検の依頼があったときの整備

があります。100時間以上の飛行時間で整備が入り、2000時間以上飛ぶとエンジン自体を飛行機から降ろしてオーバーホールをします。

また、部品が正しい位置にあるか?歪みはないか?オイルが落ちる量が適正か?などの点検もあるので、とても時間のかかる作業になります。

デリケートなんです


 エンジン自体はとても大きい物、頑丈そうなイメージですが実はデリケートな代物です。エンジンは精巧な工芸品みたいなものですから、ちょっとしたことでも不具合が起きます。例えば鳥、Birdです。

エンジンと鳥?

何の関係が?と思われるかもしれません。エンジンにとって一番厄介な存在が鳥です。鳥は飛んでいるので、同じく飛んでいる飛行機のエンジンに吸い込まれるのです。鳥がエンジンに吸い込まれたら最後、鳥はもちろんご臨終ですが、エンジンも壊れて長い整備期間に入ってしまいます。そのためバード・ストライク対策が各地の基地で行われています。

※基地は周囲の樹木等が手付かずにされることが多く、また基地内にも巣を作る土地が十分にあるため鳥が多くいます。よく知られた例では、朝鮮半島の休戦ラインにまたがるDMZも手付かずの自然が残っています。

※この動画は ABC News さんの投稿です。ありがとうございました!


JFK空港で90年以降、2856件のバード・ストライクが報告されています。


エンジン整備員に必要なこと-なるには?


 航空自衛隊に入ってエンジン整備員になりたい!と考える方もいると思います。エンジン整備員に求められる能力や資質は何でしょうか?

・忍耐力
 エンジン整備は長時間に及びます。計画的にしても計画外にしても常に整備が求められるのがエンジンですから、飽きずに気を抜かずに整備することが大切です。

・責任感
 エンジンの不調は飛行機が飛べないことにつながり、最悪の場合は墜落も考えられます。飛行機の生命線であるエンジンを整備することについての責任感は不可欠です。

・細かさ
 エンジンは数百点の部品で組み立てられているモノです。この部品のひとつひとつを点検して整備する必要があります。部品が正常に作動か?異常では?と気がつくためには細かさが大切です。

・チームワーク
 エンジンの整備は一人でするものではなく、数名の隊員でするものです。そこでチームワークが必要になります。それぞれの役割を果たしてチームが求める結果を達成することが大切です。

エンジン健康です!


 航空自衛隊の飛行機は訓練で、任務で、海外へとさまざまな状況で飛び回っています。動かして動く!当たり前のことかもしれませんが、その影にはエンジン整備員の日頃からの整備点検があります。

自衛隊の海外派遣の場合は、その飛行機とともにエンジン整備員らさまざまな整備員も一緒に飛んでいきます。(先日のマレーシア航空機捜索の際も行っています)

飛行機と一生付き合うかかりつけ医がエンジン整備員です。

今日はこの辺でm(_ _)m

【今日のポイント】
◎エンジン整備員はエンジンのお医者さん。
◎エンジンはとてもデリケートです。
◎航空自衛隊の飛行機が行くところには必ずいます。

※この動画は JSDF.info さんの投稿です。ありがとうございました!


【関連リンク(註)】
・隊員の仕事|航空自衛隊について|[JASDF] 航空自衛隊
http://www.mod.go.jp/asdf/about/work/

・防衛省・自衛隊:資料13 主要航空機の保有数・性能諸元
http://www.mod.go.jp/j/publication/wp/wp2013/pc/2013/html/ns013000.html

・【航空自衛隊×職種】40の65は戦うために! 航空自衛隊の職種大全 Episode0(ZERO)
http://koukuujieikan.seesaa.net/article/393576433.html

この記事へのコメント


この記事へのトラックバック