【陸海空自衛隊】自衛隊の体験入隊 - その意義


自衛隊との接点。

日常生活ではなかなかありませんね。基地がある地域でもそれほどの接点はありませんから。

自衛隊との接点をつくる機会があります、それが自衛隊の体験入隊です。

今回は自衛隊の体験入隊とは?その内容や意義についてです。

※以前にUPした記事ですが、改行や見出し追加、文章の補足などをして再度UPしましたm(_ _)m(平成27年(2015年)5月11日)

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体験入隊って?


 自衛官が日常的に行っている訓練や仕事の一部を2泊3日の期間で民間の人が体験することです。新入社員・職員の研修として利用されることが多くなっています。

なぜ体験入隊するの?


自衛隊と企業等、それぞれに理由があります。

自衛隊は広報活動のひとつとして体験入隊をしています。普段はまったくといっていいほど意識されず「自衛隊っていったいなにしているの?」という疑問を投げかけられる自衛隊としては、自衛隊の存在や役割、日常を知ってもらういい機会と思っています。

体験入隊をしたい企業や自治体、団体としては、精神力の向上、社員同士の連帯意識、困難な状況を乗り越えたという達成感を得ること、マナーの改善や決断力の養成などを体験入隊をする理由にしています。

従業員研修に使われるようになった理由


 企業・自治体・団体が体験入隊を選ぶ理由、それは精神力などの理由ももちろんですが、もう一つの理由としては費用が安いから!です。自衛隊の体験入隊は一人約5000円から8000円の費用ですみます。一般的なビジネス研修ですと数万円位かかるので、安いほうを選びますね。

体験入隊って何をする?


 体験入隊では、自衛官が普段している活動の基本の部分を体験します。これは自衛隊が活動するために最低限必要とされることのうち、自衛官全員が教育隊でしてきたことの触りの部分の体験になります。具体的には自衛官の生活体験、体育、教練などです。

【自衛官の生活体験 - 時間厳守と整理整頓】
 体験入隊では自衛官の生活の流れを体験します。朝の起床から国旗掲揚、勤務終了まで一日の流れを体験します。生活体験でのキーワードは時間厳守整理整頓です。

自衛隊の時間厳守。時間はとても細かく設定され、それに合わせるようにしないといけません。集団・組織で行動する自衛隊は時間を基準に動いているからです。具体的には「1405(ヒトヨンマルゴ)までに集合完了!」(14:05までに集合しておく)などの命令が出されます。とにかく時間厳守で、普通は時間が足りないとなります。

そして整理整頓も重視されています。自衛隊が整理整頓を重要にしている理由があります。それは…

1 緊急出動のときに必要な装備品をすぐ持ち出すことができるようにするため
 (自衛隊は非常事態に備えている組織です)
2 今日使っているベッドや品物は明日あなたが使うとは限らないため
 
2番目の理由について補足すると、自衛隊は戦闘集団、兵士同士が互いに殺傷し合う戦場に出向くことを前提にしています。最初から人員の欠員が想定されている組織なのですから、そのベッドはあなたが明日も使えるとは限らないということです。

【体育】
 走ったりします。体力は必要(同時に知力も必要)ですから基本です。

【教練】
 教練(きょうれん)とは、組織で行動をするための共通動作を身につけることです。「回れ右」や「左向け左」など、軍隊が組織として行動するための共通の決まり事です。軍隊が組織行動をするためには…

誰が出しても同じ内容の命令 + 誰もが同じ内容の動作ができる

必要があるので、教練が重視されています。人によって命令の仕方やその内容が違うとバラバラに行動して仕事ができません。

実際に体験入隊した人の感想は?


 いろいろな報道をみるとこういった感想があります。

・とにかく厳しかった。今後、どんな困難にも立ち向かっていけそう(体験者)
・命令に従っていればいいので楽だが、自分の考えは反映されない(体験者)
・実際の仕事と全く違う内容で、無理してやろうとは思わなかった(体験者)
・自信を得たのか、背筋がぴんとして、印象が変わった(人事担当者)
・同僚とのチームワークを大切にするようになった(人事担当者)

とのこと。実際に訓練体験をした人は厳しかった、人事担当者は自信など内面のことに意味を感じているようですね。

そんな体験入隊ですが、その意義はどういったものなのでしょうか?

体験入隊の意義・その1 ー 費用対効果?精神力向上!


企業や自治体の研修として活用されている体験入隊ですが、体験入隊が企業の何に役に立つか?は企業次第です。自衛隊と企業で同じ部分(最小費用で最大効果を狙う)を重視するのか、精神面を重視するのかで変わると思います。

実際に体験入隊をされた方の感想にあった命令を例にすれば、命令だけで動けばいい会社は現実にはありませんし、自衛隊も命令だけ(そんなにカンタンでわかりやすい命令は教育隊だけです。現場の状況は常に変化します)で判断できることは少ないです。

体験入隊の意義・その2 ー 軍事と国民の「危険な関係」を回避!


自衛隊側が体験入隊に求めているのは自衛隊を知ってもらうための広報です。個人的には自衛隊のいう理由が一番しっくりきます。

一般の方々に自衛隊のことを知ってもらわないと、軍事は自分たちだけのモノ・専売特許という軍隊と、軍事なんて全く知らないし無関係という関係ない国民の「危ない関係」になります。

この「危険な関係」はとても厄介です!。軍隊による軍事独占は、戦争を軍隊のビジネスになる可能性(出世の機会が増える)や戦争が軍事力だけの判断になる可能性を高めます。

もうひとつの国民の軍事への無知・無関心は、戦争発生の可能性を高めること(感情が先立って、とにかくやっちまえ!になりやすい)と戦争の終わりどころを間違えやすい(日露戦争がいい例、国民は戦争継続を訴えました)ことになります。

デモクラシー体制を採用する国では、軍事への無知・無関心は特に致命的なことになります。世論がものごとを決めるのがデモクラシー、戦争も世論に左右されます。だからこそ、国民は軍事のことを知っておく必要があります。

体験入隊をしてみましょう!


ともあれ、体験入隊は自衛隊を知ってもらうための取っかかり!、自衛隊に現実に触れられるいい機会です。考え方や思惑・目的の違いはあっても、それを利用してくれる企業・自治体は大切なお客様ですから、これからもどんどん利用してもらいたいですね。

以上、うさぎの耳(@usaginomimi)でした!m(_ _)m

※この動画は 朝日新聞社 さんの投稿です。

ラグビーの女子日本代表が体験入隊をされています。動画では同じ動作をするように要求されていますね。これは組織行動が大切だからです。

【うさぎの耳的な今日のポイント】

  • 自衛隊は体験入隊を広報のひとつと見ています。

  • 体験入隊は自衛官として必要なことの基本の部分を体験します。

  • 体験入隊の意義は企業の捉え方次第です。



【関連リンク(註)】
・自衛隊地方協力本部のご案内(防衛省)
http://www.mod.go.jp/j/profile/plo/plo.html

地方協力本部というところが受付窓口です。参加人数や費用、その他細かい点は地方協力本部にご相談ください。

・自衛隊生活体験(陸上自衛隊)←細かい点はこちら
http://www.mod.go.jp/gsdf/mae/10d/top/taiken/index.htm

・大阪府幹部が「死んでしまう」? 自衛隊体験入隊本当の実態(jcastニュース)
http://news.livedoor.com/article/detail/3692055/

・自衛隊体験入隊
http://www.geocities.jp/hitorihk2/jgsdf.html

・自衛隊体験入隊で社員研修 2泊3日7~8000円で効果絶大
http://www.news-postseven.com/archives/20110217_12847.html

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