【陸海空自衛隊】自衛官って公務員だからいいよね!?-自衛隊への疑問!? その1


公務員人気。

世の中の景気が悪くなると公務員になりたい人が増加するという意味の言葉です。

自衛官も「公務員」の一員なので人気上々!?のようですが、自衛官は公務員の中でも一風変わった存在です。

公務員というと「安定」や「終身雇用」などのキワードが浮かびますが、自衛官はどうでしょうか?

※以前にUPした記事ですが、字句の修正や項目分け、項目の追加、リンク先の追加・修正などを行ないました。

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自衛官=公務員


 自衛官というと普段はほぼ意識されることもなく、会うこともないので「公務員なの?」となりがちですが公務員です。

自衛官を公務員として見てみると…

・国家公務員
・国家公務員の中の「特別職国家公務員」


という存在です。

国家公務員というのは国家としての仕事をする人たち。そして「特別職国家公務員」というのは、命がけの仕事をしてもらう人、世界的には「軍人」としての務めを果たす方々です。(自衛隊が軍隊か!?という議論はひとまずおきます)

自衛官=ミリタリー(military)


 日本語で言う「特別職国家公務員」ですが、これを軍事的に言うと…

ミリタリー(軍人)

です。ミリタリーは国家存亡のときには武器をとって戦い、自分自身の命や健康を危険にさらさないといけないお仕事です。

具体的には日本を外国軍による攻撃から守るために、上官の命令に従う義務、職務遂行の義務などの6大義務、義務を実際に行うための5つの使命、そして4大制限などが課され、仕事上も生活上も制限されます。

義務や制限を果たすことを前提に公務員としての身分保障や給与の支給がされます。そういう意味で「安定」しています。

※自衛隊の任務及び義務などは自衛隊法3条、52条などに記されています。

自衛官=任期・非任期


 国家公務員でミリタリー(特別職)な自衛官ですが、任期制(にんきせい)と非任期制(ひにんきせい)という見方もあります。

任期制隊員(試験としては自衛官候補生や予備自衛官など)は、一般的にいうと「契約社員」です。限られた期間だけ・必要なときだけ自衛官として働き、基本的に終身雇用されることは考えられていません。

一方の非任期制隊員(一般曹候補生や幹部候補生試験など)は最初から自衛隊の「正社員」です。

こう見ると「じゃ~任期制隊員は重要な仕事はしなくていいの?」と思われるかもしれません。一般的には重要な仕事は正社員というイメージがあるからです。

残念ながら、仕事の重要性の区別はありません。任期制隊員(契約社員)も非任期制隊員(正社員)も同じ仕事をします。

じゃっ給料に差がある?のなるかも。これも基本的に差はありません。階級が同じなら、任期制隊員も非任期制隊員も給料には大きな差はありません。(本人の経歴など考慮されます)

任期制隊員・非任期制隊員どちらも仕事も給料も同じ。いったい何が違うのでしょうか?

自衛官=終身雇用!?


 任期制隊員と非任期制隊員の違いは終身雇用されるか・されないかの一点だけです。世間的には「自衛官=公務員=終身雇用」となりますが、自衛官の大半は任期制隊員、つまり契約社員として自衛隊に入った人たちです。始めは契約社員として入隊してから、選抜試験を受けて正社員になります。

結局、入れば正社員になれるんでしょ?(σ ゚ー゚)σ

という疑問も。陸海空自衛隊の任期制隊員が非任期制隊員(具体的には3等○曹に昇任すること)になるのは非常に狭き門です。予算の関係から、年間に数名から数十名が正社員になれます。昇進させる枠を狭めているのは、皆を正社員にするとあまりにも人件費が高くなるからです。限られた防衛予算を人件費だけに使うわけにはいきません。

正社員になれば65歳までokでしょ?

という意見も。自衛官の定年は…

○空将から空将補:60歳 (一般的な定年の年齢)
○1等空佐    :56歳
○2等空佐と3等空佐:55歳
○1等空尉から1等空曹:54歳
○2等空曹から3等空曹:53歳

です。多くの非任期制隊員は1等空尉以下の階級で定年を迎えますから、50代半ばで自衛隊を退職します。(空将は数十名しかいません)

そして再就職することになります。自衛隊には、定年後も自衛隊で仕事ができる仕組みがありますが、この仕組みはは心身ともに強く、自衛隊にとって必要な能力を持つ人をを再雇用する仕組みです。この制度で定年延長される自衛官はそれほど多くないのが実情です。

自衛官=普通の公務員でない


 自衛官は「公務員」としては異色の存在です。

+国家公務員
+ミリタリー
+任期制と非任期制
+50代で定年
=自衛官

という形の公務員です。世間的な見方とはちょっと違う「安定」と「終身雇用」です。それでも多くの方がさまざまな動機や目的の中で、日本を守ると仕事という点で仕事をしています。

以上、うさぎの耳(@usaginomimi)でした!m(_ _)m

【うさぎの耳的な今日のポイント】

  • 自衛官は公務員です。

  • 公務員だけど異色です。

  • 公務員としていろいろな見方ができます。

  • 上記以外には常勤と非常勤、現役と予備自衛官という見方もあります。


【関連リンク(註)】
・自衛隊法
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S29/S29HO165.html

・自衛隊法施行令
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S29/S29SE179.html

・自衛隊法施行規則
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S29/S29F03101000040.html

・防衛省の職員の給与等に関する法律
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S27/S27HO266.html

・【自衛隊×採用試験】自衛官候補生 - 自衛隊で一番多く採用されます。
http://koukuujieikan.seesaa.net/article/418890934.html

・【自衛隊×採用試験】一般曹候補生-めざせ!陸海空自衛隊の下士官
http://koukuujieikan.seesaa.net/article/426332280.html

・【自衛隊×採用試験】自衛隊の採用試験受験で注意したいこと-まとめ
http://koukuujieikan.seesaa.net/article/419926371.html

・【自衛隊×採用試験】使わないともったいない!自衛官候補生試験の活かし方
http://koukuujieikan.seesaa.net/article/420051510.html

この記事へのコメント

  • 章姫

    うさぎの耳さま
    こんばんは

    自衛官は今でこそ憧れ?!(待遇は民間のブラック企業よりずっとよさそうじゃん?)ですが、バブル期の頃に中の人をしていらした方などはかなり複雑な感情を持っているのではないかと思います。世間の見方とは違う「安定」「不安定」があるのがわかりました。
    以前、昔の朝雲?(自衛官向け雑誌)を国会図書館で読みました。自衛官の退官を間近に控えて(バブル期のころだったので引く手あまたという前提)、民間の企業になじめるだろうか・・・のような不安を抱きながらも最後の任務に向かっている人向けの記事があり、興味深く読みました。
    一口に自衛官といっても、置かれた場所によって全然違うと思いました。
    2012年09月17日 21:17
  • うさぎの耳

    章姫さま こんばんは(^^)

    コメントを戴きありがとうございます。

    「自衛官」といっても制度としては様々です。

    公務員=終身雇用となりがちですが、そうではないですから。


    バブル期の頃に在隊していた人は企業勤めの方たちを羨ましく見ていたらしいです。給与が雲泥の差だったそうですから。

    そのため、自衛隊を退職する人が増えました。

    自衛官から企業へ移る際の不安の大半は杞憂だと私は思いますよ(^^ゞ

    自衛隊と企業の違いを際だたせることで(民間は怖いよ~怖いよ~何かの怪談?)、自衛隊に在籍させよう!在籍していることに満足しよう!(ずっといる人には安定剤?)という組織上の暗黙の要請(命令ではなく)もあったのかも知れません。

    自衛隊も企業も日本社会の存在であることは間違いないわけでして、違いもあれば同じな面もありますから。

    長期雇用を保証したとしても、その人の能力が育ち、高い能力を保持し続け働いてくれるかは別問題でしょうし、自衛隊も難しい時期に来ているのだと思います。
    2012年09月18日 21:46

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