イスラエル軍のガザ船拿捕事件と平成23年6月17日



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先日発生したイスラエル軍によるガザ向け船舶の拿捕事件。この事件では船団側に9人の死者、イスラエル軍にも負傷者が出ています。

死者の方にはご冥福を、負傷者の方にはご回復をお祈り申し上げます。

その事件と平成23年6月17日(平成22年ではありません)。いったいどういう関連なのでしょうか?



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まず、イスラエル軍による拿捕事件の経緯から。

イスラエルのガザ地区は現在、イスラエル政府とハマス自治政府双方の利害衝突により封鎖状態にあります。

封鎖されているガザ地区に必要物資等を運びこみたい船団となんとか直接のガザ地区行きは阻止したいイスラエル当局。

イスラエル当局は拿捕も辞さず!!と警告しますが,船団側は要請に従わずに航行を続けます。そして、イスラエル軍部隊は警告通り、拿捕を行うべく船舶に乗船します。

そこで、双方が衝突する事態となりました。

 今回の事件の当否はわかりません。だた、船団側もイスラエル当局も、お互いに必要があったからこそ行動だったことは確かです。直接に持ち込みたい!直接は持ち込ませない!と。

また、この種の事件の際には「批判」が巻き起こりますが、イスラエルと他国では「批判」の種が異なります。

イスラエル側は「軍部隊が抵抗されることを考慮せず、不用意に乗船し死傷者が生じてしまった。それで封鎖自体への批判を招いた」という立場です。つまり軍の作戦ミスを批判し、作戦自体は必要であるとの立場です。一方の批判は、人命が失われた事への批判です。

このように、双方に主張もあり必要もあるのですから、より大きなパワーを持つ国々の仲裁がない限り収まらないでしょう。

←日本ではあまり知られていないイスラエルの主張



さて、ここからが本題です。

この事件は、日本政府に大きな問題を問いかけます。

それは東シナ海に浮かぶ日本の島…

尖閣諸島

に対する他国の動向と、日本政府の対応についてです。



平成23年(2011年)年6月17日

この日は日本の領土問題の分岐点になる日だと思います。

なんで?( ・∀・)∩

平成23年6月17日に、尖閣諸島の中国帰属を求める団体が尖閣諸島を目指して海を渡ってくるのです。

尖閣諸島への上陸も視野に入れる船団に上陸を阻止しようとする政府当局という構図。来年のいま頃には政府はイスラエル政府と同じ立場に立つわけです。

尖閣諸島は日本領土ですし、政府も先日の閣議決定で「尖閣諸島の領有権に関する問題は存在しない」としています。一方の中国政府は領海法の対象に尖閣諸島を入れており,最近の離島保全法では尖閣諸島の保全も視野に入れています。

※この動画は Kuroguro0502 さんの投稿です。ありがとうございます。


中国の戦略的海洋進出

※この動画は SenkakuIslandJapan の投稿です。ありがとうございます。








中国側の言い分を全うするために来る船団。そして不法上陸を阻止するために出動する海上保安庁。何らかの衝突も考えられます。

ですが、海上保安庁は警察組織。船団側に「一定の能力を持つ人達」がいると海保側が押される事態となります。

警察と軍隊がぶつかると負けるのは警察です。軍隊の組織行動や攻撃力などで圧倒されてしまいます。昭和8年の2・26事件で警視庁は少数の陸軍部隊の恫喝により閉鎖されてしまいました。

ましてや海上保安庁に軍隊としての役割を期待してはいけません。

なんで!?武器もっているでしょう?Σ( ̄Д ̄;)!

海上保安庁は最初から軍隊として組織されていませんし,海上保安官も軍人として訓練されていません。

(海上保安庁法)
第二十五条  この法律のいかなる規定も海上保安庁又はその職員が軍隊として組織され、訓練され、又は軍隊の機能を営むことを認めるものとこれを解釈してはならない。

武器を持っているから軍隊として使えるというのは幻想です。





そうなると出番となるのは海上自衛隊となります。出動するのは「海上警備行動」となるでしょう。(可能生として治安出動もありですが)

(海上における警備行動)(自衛隊法)
第八十二条  防衛大臣は、海上における人命若しくは財産の保護又は治安の維持のため特別の必要がある場合には、内閣総理大臣の承認を得て、自衛隊の部隊に海上において必要な行動をとることを命ずることができる。

この海上警備行動も万全ではありません。あくまでも警察活動の補完として位置づけられているため,自衛隊が持つ能力を発揮出来ないのです。

海上保安庁も海上自衛隊も相手から攻撃を受ければ、自衛措置として反撃しますが、その反撃も警察比例(ナイフならナイフ、相手と同等という意味)の原則に縛られてしまいます。

※↓は北朝鮮の工作船事件です。巡視船への攻撃は6分過ぎくらいから


専守防衛

内側から見た自衛隊←訓練出来ないので出来ないことが多いです。

これでは、現場隊員の苦悩は非常に大きなものとなります。

「何が何でもぶっ放せ!」とは言っていません。「止まれ」「上陸するな」という命令や警告は、「警告を無視すれば実際に撃沈する!!」という攻撃力により担保されています。相手方に「結局、何もしてこないでしょ!!」と思われては警告も無意味です。

そして現場の戦いとは別の戦いが起きてくると思います。それは宣伝戦です。仮に双方に死傷者が出た場合,船団側は「日本官憲の不法攻撃による死亡」と言い,海保・海自側は「乗員の抵抗により止むを得ず反撃した」と主張します。

←こうして宣伝されます。



平成23年6月17日に向けて出来ることはしておかないといけません。

まずは、海上警備に関する行動を海上自衛隊の自衛艦隊司令官に委任しておくことです。

自衛隊に任せるなんて!!!!!( ; ロ)゚ ゚

と思われる向きもありますが、現状でも領空侵犯措置(スクランブル対処)やミサイル迎撃措置については航空自衛隊の航空総隊司令官に委任されています。

それか、今から海上保安庁に軍事訓練を施すことです。海上保安庁が軍事行動に慣れていることがわかれば相手も下手を打つ事は少なくなりますし,戦時(有事)の際、海上保安庁は自衛隊・防衛省の統制下に入るとされていますから有益です。

(海上保安庁の統制)(自衛隊法)(一部抜粋)
第八十条  内閣総理大臣は、第七十六条第一項又は第七十八条第一項の規定(管理人注 防衛出動と命令による治安出動)による自衛隊の全部又は一部に対する出動命令があつた場合において、特別の必要があると認めるときは、海上保安庁の全部又は一部を防衛大臣の統制下に入れることができる。

とにかく平成23年6月17日が日本にとって最悪の転換点とならないようにしないといけません。6月17日、奇しくも昭和46年に沖縄返還協定が調印された日です。



がんばれ日本!自衛隊!

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・イスラエル、ガザ支援船団拿捕…銃撃9人死亡(ヨミウリ・オンライン)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20100531-OYT1T00925.htm

・イスラエル軍、ガザ支援船団急襲(msn産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/world/mideast/100531/mds1005312306004-n1.htm

・ガザ支援船攻撃:イスラエル紙「軍側のミス」(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/world/news/20100601k0000e030094000c.html

・ガザ支援船急襲でイスラエル孤立化、和平交渉にも打撃(ロイター)
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-15608120100601

・尖閣諸島「領有権問題存在しない」 政府が答弁書を閣議決定(msn産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100608/plc1006082343049-n1.htm

・自衛隊法
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S29/S29HO165.html

・海上保安庁法
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S23/S23HO028.html


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