インド軍が海軍増強へ インド洋の安全確保はどの国に?

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インド。

魅惑と同時に現実も見せてくれる不思議な国です。

そのインドの軍事分野での活動が活発化しつつあります。

海軍増強計画を明確に打ち出したのです。



インド海軍のニルマル・ヴェルマ将軍は平成21年12月2日にインド南岸の海軍力増強方針を打ち出しました。

この増強計画は、駆逐艦、戦闘機、航空母艦など新たに40隻の軍艦を購入し、インド海軍を近代海軍に生まれ変わらせるものとしています。

さらに

「インド洋地域における海事利益を我々は見定めており、インド海域を掌握する能力を実現化する方法を検討しているところ」
「インドにはインドの軍備があり、インド海洋地域、さらに広域にわたるインドの海事利益を守るよう、現在査定している」

とし、具体的には中国軍の動向に照準を合わせているようです。




なぜインドが軍拡?

それは中国が行っている「真珠の数珠繋ぎ」戦略を警戒しているからです。この戦略はインド洋のコントロールを中国が手に入れようとするもので、インドを囲むように港湾拠点を制していくことから「真珠の数珠つなぎ」と呼ばれています。現在分かっている中国の政策だけでも・・・

・ネパール
 現在、政権を担当しているネパール共産党との連携を強めている

・チベット
 高速鉄道網の建設・開通によりインド国境付近への人民解放軍の移動能力が向上した。さらに軍事基地の建設を進めている。

・ミャンマー
 現政権を支持し、ベンガル湾で採掘される石油等のパイプラインの建設に着手。インド洋に浮かぶアンダマン諸島ココ島に人民解放軍の通信施設を建設済み。さらに港湾利用権を手に入れている。

・スリランカ
 ハンバントタ港の整備事業に融資している。その他資金援助も行っている。

・パキスタン
 ペルシャ湾の出入り口にあるグワダル港の整備事業を行う。

とこれだけあります。その中でも、石油需要の80%が通過するスリランカは中国にとって最重要拠点のひとつ、同時にスリランカはインドの石油需要の65%が通過するところなので、インドと中国の利害が衝突するのです。

インド軍拡の理由には、中国が採る「真珠の数珠繋ぎ」戦略の他にも

・海上交通路の保護
・排他的経済水域の防衛

があります。



では具体的にインド海軍はどのような増強を計画しているのでしょうか。報道されている範囲では、

・今後10年間に約100隻を建艦する。
・米ボーイング社のP-81長距離偵察機を6機購入する。さらに中距離偵察機の入札も予定している。
空母建設計画の推進(約4万トン程度の国産空母建設。現在は空母ビィラートのみ保有している) 
・原子力潜水艦の建艦(既に初めての原潜アリハントの運用試験が始まっている)

となっています。

長距離偵察機はインド洋での哨戒(偵察や商船保護活動など)に役立ちますし、空母は海上戦力の投射能力を最大限に発揮させるもの、そして原子力潜水艦は、核攻撃からの残存性(攻撃されても生き残る)を高めることで抑止力を大きくします。
 
次世代空母開発とは

そんな状況で公表されたのは、ロシア製空母の購入契約締結の話題です。

2009年(平成21年)12月7日、インドのシン首相がロシアのメドベージェフ大統領が会談し露製空母「アドミラル・ゴルシコフ」の売買について最終合意しました。それに加えて

・次世代の戦闘機の共同開発
・Su30戦闘機のインドでのライセンス生産の拡大

でも合意がなされました。また、原子力分野での印露協力も進められ、ロシアがインドで新たに4基の原子炉を建設し、原発用のウラン燃料も安定供給することで合意しました。

さらに、インドは英国製空母の購入も検討しています。インド側は海上戦力強化のために、英国側は売却益を陸軍の再建費に回したいこと、英国保守党が防衛戦略見直しを公言していることから売却に前向きということです。

空母建造
空母始動


海洋権益の保護は世界のトレンドです。インド海軍の増強もその流れに乗っています。

 北極海を例にとれば、氷融解は環境保護の観点に加えて、航路開設や資源確保の観点が絡んでいますし、排他的経済水域の確定問題などもあります。これからますます海洋問題は注目されていきます。

日本は世界で6番目の排他的経済水域を管理する国、無関心ではいられませんね。

日本もなにもしていないわけではなく、日印連携を強めようとしています。

 平成21年11月にインド国防相が日本を訪問しています。その際に日印防衛相会談が行われ、軍事分野での協力促進を進める共同文書を公表、海上自衛隊とインド海軍との共同訓練などがより多く行われる見通しです。
※日印海軍は19年4月、21年4月に米国との海上共同訓練に参加している。21年10月には海上自衛隊とインド海軍との間で第2回海軍種間協議が開催された。

海洋権益の保護が求められている両国海軍の交流は非常に有効だと思います。東シナ海とインド洋から逆包囲をかけることで急速な進出を抑制することも可能でしょう。

日印の軍事連携は、自国軍だけでは足りない部分を同盟国軍に補ってもらうという同盟の本質を勉強するためのいい機会かもしれません。同盟といっても互いに利益次第なのですから。



中国軍現代化と国防経済

※この動画は LunaticEclipse5 さんの投稿です。


空母建造

※この動画は AMUROKIRA10 さんの投稿です。



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インド:海軍強化計画 中国の勢力拡大に対抗
http://www.epochtimes.jp/jp/2009/12/html/d27543.html

英 空母のインド転売検討 変わる防衛戦略 利害一致
http://www.business-i.jp/news/special-page/oxford/200911250011o.nwc

【インド政治】アントニー国防相が訪日─安保協力促進のための行動計画早期作成を確認
http://news.indochannel.jp/news/nws0001690.html

インド海軍、大規模な拡張 中国の「真珠の糸」拠点をすべて監視
http://www.business-i.jp/news/special-page/oxford/200910220007o.nwc

露印、軍事で関係強化…空母売却・原子力協力
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20091208-OYT1T00072.htm

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