日本の海上輸送 その1

海の日がもうそこまできています。

海の日は、地方行幸を終えられた明治天皇が船で東京に戻られた日を基に作られた祝日です。

そこで、日本の海上輸送についての話題を・・・




ソマリア沖アデン湾にインド洋、日本海に太平洋と活動の場が飛躍的に拡大している海上自衛隊。

海軍の基本的な任務には、自国商船隊・通商隊の保護があります。(他にも外交や海上警察の機能があります。)さて、海上自衛隊が守る日本の商船隊は一体何を海外から運んできているのでしょうか。

原油?大豆?どれも正解です。

では、これらの資源がどれくらい日本国外から輸入されているのか?となると、なかなか答えられません。そこで日本船主協会が公表しているデーターをお借りして具体的な数字として記してみます。
 
【資源の海外依存度】(単位は%)
・石炭 99.4
・原油 99.6
・天然ガス96.4
・鉄鉱石 100
・羊毛  100
・綿花  100
・大豆  96.2
・小麦  85.2
・塩   87.1

となっています。

つまり海上交通路が安全でないと豆腐も味噌も無くなるということです。さらにパンの値上がりも必至ですし、鉄鋼など工業生産に不可欠なものも作られなくなります。

モノを輸出できないということは、食料などの輸入品の購入資金もないということです。



次は日本の貿易で船が使われている割合です。

【日本の貿易に占める海上貿易の割合】
・金額ベースですと・・・(物の値段で)
 輸出 69.9% 

 輸入 74.2% 

 輸出入合計71.9%が海運によっています。


・トン数ですと・・・(物の重さで)
 輸出 98.8% 

 輸入 99.8% 

 輸出入合計 99.7%となっています。



 ご覧の通り、日本の輸出入はすべて船舶に拠っているといっても過言ではありません。

海上自衛隊の誕生秘話
こちら

海上自衛隊と米海軍の友情物語



 海上自衛隊が海上交通路の安全確保に力を入れている理由はこの点にあります。

先の大戦でも海軍は通商船隊の保護に目を向けていなかったわけではありません。

第一次世界大戦では連合国海軍の一員として地中海において商船隊の保護作戦を行っていました。この作戦によって得られた戦訓もありました。

さらに、それなりの組織も作りましたが、総力戦への対応が出来ていないが故の「短期決戦主義」によって、通商船隊の保護が後回しにされてしまいました。(これが「軽視」という意味かと思います。)
←地中海での教訓はなぜ活かされなかったか

←戦時輸送船の姿

通商保護への「軽視」への反省もあり、海上自衛隊としては通商保護に力を入れています。

現にソマリア沖での商船隊護衛作戦では「海上自衛隊は先の大戦で失われた(商船隊からの)信頼を取り戻す」と明言していたそうです。

国内ではさまざまな議論が行われていますが、当事者である海上自衛隊は本気のようですね。

←海上自衛隊ルポ

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